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2012/11/29 09:15

コラム

[週刊BCN 2012年11月26日付 Vol.1458 掲載]

<BOOK REVIEW>『現実を視よ』

 以前、この書評欄で取り上げた、大前研一氏との共著『この国を出よ』の第二弾ともいうべき本。縮む日本市場にしがみついていてはダメだという主張が底を流れている。かつて、日本の商社マンは世界を股にかけてかけずり回り、「ソーゴーショーシャ」の名を轟かせていた。それがいつの間にか若い層を中心に、日本人の多くが海外へ出たがらなくなった。「アメリカに留学する学生の数は、中国人が年間約15万8000人、インド人が約10万4000人、韓国人が約7万3000人。一方の日本人は、わずか約2万1000人」というデータを引いて、“引きこもり”に陥った日本人の姿を憂えている。

 なぜ、著者(ユニクロの経営者)は、日本人に警鐘を鳴らすのか。「いい加減に目を覚ませ。バブルの崩壊後、二十年にわたってこの国は衰退し続けてきた。そのあいだ、日本もその一員であるアジア諸国がいったい、どれほど変貌を遂げてきたのか、現実を直視できている人は、どのくらいいるのだろうか」。今まさにアジアでゴールドラッシュが起きているのに、指をくわえてみているだけの日本(人)に苛立ちを覚えるというのだ。「愛国者」を自認する著者にとっては、許しがたいことだ、と。

 「消えた年金」のような大問題が起きても誰も責任をとらない官僚、福島原発事故の対処で不手際ぶりを天下にさらした政府首脳。三流どころか四流に成り下がった官僚や政治家にすがって何かを期待するのは愚の骨頂、自ら道を切り開けと檄を飛ばす。(仁多)


『現実を視よ』
柳井 正 著
PHP研究所 刊(1500円+税)

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