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2009/06/29 11:00

[週刊BCN 2009年06月29日付 Vol.1290 掲載]

店頭流通

<BCN REPORT>夏のボーナス商戦 薄型テレビは大きな伸び PCは緩やかな回復傾向か

 BCNは6月10日、調査会社・日本リサーチセンターと共同で、薄型テレビ、レコーダー、パソコンなどのデジタル家電について、夏のボーナス商戦に向けた市場動向、消費者の購買意向などを発表した。1~3月には戦後最低のGDP水準を記録するなど、景気後退による個人消費の減退が懸念される家電業界だが、どうやら最悪期は脱したようだ。全国の大手家電量販店のPOSデータを集計した「BCNランキング」※1と、「日本リサーチセンター・オムニバス・サーベイ(NOS)」※2の結果から分析した。

~BCN/日本リサーチセンター共同記者発表から~

エコポイントが追い風に 前年並みの水準を維持

 デジタル家電の販売金額前年同期比や平均単価を指数化した「BCN指数」※3は、買い控えや年度末商戦の反動から2009年4月は大きく下がったが、エコポイント制度が始まった5月には回復。デジタル家電市場は最悪期を脱したとみていいだろう。

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 6~7月の夏のボーナス商戦は、長引く不況が個人消費に与える影響や、ボーナス支給額の低下による生活防衛意識の高まりなどの不安定要素はあるものの、地上デジタル放送への移行をにらんだAV機器の需要や、デジタルカメラの新製品投入、ネットブックの好調維持などの要素がプラスに働き、デジタル家電全般では前年並みの水準を維持する見通しだ。

 5月にスタートしたエコポイント制度は、立ち上がりの時点では市場に大きなプラス効果があったといえる。販売台数前年同週比では、制度開始直前は買い控えからマイナスを記録したが、エコポイントがスタートした5月18日の週は大きく伸長した。

 とくに大きな伸びを示したのは、薄型テレビだ。店頭に並ぶ薄型テレビのほとんどはエコポイント対象商品。どれを購入してもお買い得感がある。前年同週比で台数が71.5%増。金額ベースでも48.5%増と大きく伸びた。5月1か月間のデータでも、前年同月比で台数が42.9%増、金額が21.0%増と大幅な伸びを記録した。

 一方、NOSの結果からは、アナログ放送から地上デジタル放送への「移行認知率」は、ほぼ100%と高いものの、現時点で地上デジタル放送を視聴できる環境にある「地上デジタル化率」は46.5%に過ぎないことがわかった。したがって夏のボーナス商戦では、薄型テレビはまだまだ旺盛な買替え需要が見込まれ、台数では昨年のオリンピック需要を上回る勢いを持続できるだろう。

 レコーダーは、エコポイントの対象ではないものの、テレビと同時に購入する「ついで買い効果」で、前年同週比は台数で30.9%増、金額で23.6%増となった。

 レコーダー全体にブルーレイディスク(BD)レコーダーが占める割合は5月、台数で66.4%、金額では79.5%と、ともに過去最大を記録。普及は大きく進んでいる。夏のボーナス商戦でも、薄型テレビのエコポイント特需が追い風となり、台数・金額ともにBD需要が拡大した前年を上回る可能性がありそうだ。

デジタル一眼は回復 ネットブックは横ばい

 デジタルカメラでは、コンパクトタイプの不振が目立つ。昨年末から続いていた単価の下落は09年1月に底を打ち、現在は一段落しているが、3月以降は販売台数・金額ともに前年割れの状況が続いている。一方、4月に販売金額で前年同月比11.9%減と大きく落ち込んだデジタル一眼は、5月に入ってから台数で22.4%増、金額で10.1%増と回復。夏に向けて新製品の投入も見込まれることから、今後も同程度の伸びを維持していくだろう。

 年末商戦以降、伸び悩むPC市場は、販売台数・金額ともに反転の兆しがみられ、5月は前年同月比で台数が28%増を記録。金額は6.6%減だったがマイナス幅は徐々に小さくなっており、今後、緩やかな回復傾向に入っていく見込みだ。

 市場全体の約8割を占めるノートPCが5月には4か月ぶりに台数で40%増。デスクトップPCは台数で12.2%減、金額でも25.9%減と落ち込んだ。しかし、今秋投入となる新OS「Windows 7」が、デスクトップのメインマシンの買替え需要を喚起する可能性も大きい。

 昨年からPC市場をけん引してきたネットブックは、年明け以降、販売台数の横ばいが続く。その一方で、画面サイズ別にみると10インチ台のモデルが急増。08年12月の時点では21モデルしかなかった10インチ台の製品が、09年5月では69モデルとおよそ3倍に増えており、画面の大型化が進んでいる。

 液晶画面の大型化やSSD/HDD容量の増大をはじめとするスペックの向上に加え、新モデルの投入自体も頻繁になっており、ネットブックはまだまだ「進化」が続くだろう。


※1:BCNランキング …全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベース。パソコン本体からデジタル家電まで124品目を対象とし、日本の店頭市場の約4割をカバーする
※2:NOS …日本リサーチセンターが行う月1回の全国訪問調査。全国200地点の15~79歳の男女個人を調査対象とする。サンプルは約1200
※3:BCN指数 …BCNランキングで収集するデジタル家電、パソコン関連など116品目の実売データから、全商品の平均販売単価と販売金額の前年同月比をまとめたもの

詳しくはWebサイト「BCNランキング」をご覧ください。
BCN、夏のボーナス商戦見通し、薄型テレビはエコポイント効果で大きな伸び

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