[週刊BCN 2010年03月15日付 Vol.1325 掲載]

三洋電機 Xactiブランドで新しいユーザー層を開拓
三洋電機は2010年1月に、ICレコーダーにムービーカメラブランド「Xacti」の名を冠することを発表。さらに、2月に発売した新製品を含め、全10モデルのうち9モデルがリニアPCMに対応している。市場でもリニアPCM対応モデルの割合は徐々に高まっており、BCNランキングでは、09年2月の販売台数で17.7%、金額で33.9%だったものが、10年2月には台数31.1%、金額47.5%へと伸びている。リニアPCMレコーダー首位の三洋に、春商戦向け製品での戦略を聞いた。
![]() |
| 加藤圭太課長 |
これまで、ICレコーダーのユーザーは、主に30~50代の男性だった。しかし、新製品のターゲットは20代の若者や女性。この層に認知されているXactiブランドで展開することで、従来のICレコーダーがもっていた事務機器のイメージからの脱却を図った。デザインにも大幅に手を加えている。
デジタルシステムカンパニーDI事業部DI商品部DA商品課の加藤圭太課長は、「国内のICレコーダーの出荷台数は年間100万台程度。携帯オーディオなどと比べると、市場規模は小さい。ユーザー層を拡大することで需要を喚起する」と語り、潜在ユーザーを掘り起こして市場規模の拡大を目指す。
新製品には、このほか同社として初めてサンプリング周波数96kHz/24bitに対応した「ICR-PS605RM」を投入。乗り物の駆動音や鳥のさえずりなどを録音するいわゆる「生録(なまろく)マニア」をターゲットとした。このタイミングで96kHz/24bit対応モデルを発売した理由は、「周波数を十分に生かすマイクを開発したため」だと加藤氏は明かす。同社は、生録ユーザーは徐々に増えているとみており、こうした上級者に対しても最適なモデルを提案していく。
ユーザーがICレコーダーに求めるものは「音質」と「使いやすさ」。前者は、リニアPCM形式と半導体やマイクなどの独自技術を組み合わせることで応えていく。一方、後者は、Xactiブランドがもつ「daily use」の提案を軸に訴求していく方針だ。三洋電機は2010年、ICレコーダー市場のメーカー別販売金額でシェア35~40%を狙う。(井上真希子)
この記事に対するトラックバック:0件













