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2010/10/07 09:07

[週刊BCN 2010年10月04日付 Vol.1352 掲載]

店頭流通

トレンドマイクロ 「クラウド」を初めてアピール 1300万ユーザー獲得を目指す

 統合セキュリティソフトのトレンドマイクロ(エバ・チェン社長)が、ユーザーの拡大に取り組んでいる。9月上旬に、「ウイルスバスター」の2011年版「ウイルスバスター2011 クラウド」を発売し、「クラウド」をキーワードにしたマーケティングを展開。他社セキュリティからの乗り換え層を狙い、向こう1年で、自社ユーザーを、現在の約1100万人からおよそ1300万人へと拡大させる。

長島理恵
プロダクトマネージャー
 トレンドマイクロが目標に掲げるユーザー数1300万人の達成は、まず、ウイルスバスターを更新して引き続き使用するユーザー数を高い水準で維持することを前提としている。そのうえで、他社製品からウイルスバスターに乗り換えるユーザーをいかに獲得できるかが、勝負の分かれ目となる。

 同社は達成に向け、マーケティングを強化。2011年版で商品名に初めて「クラウド」の名を冠し、広告や自社サイトなどで、クラウド技術で実現したPC動作の軽快さを訴求している。マーケティング本部 コンシューマ&SBマーケティング部 プロダクトマネジメント課の長島理恵プロダクトマネージャーは、「ウイルスバスターが根本的に生まれ変わったことを、『クラウド』という言葉を通じてユーザーに伝えたい」と、名称変更の意図を語る。

 トレンドマイクロは、「クラウド」を「サーバー上にデータを置くこと」と定義している。クラウド技術開発への取り組みは、2005年6月にIPアドレスのデータベースをもつ米・ケルキアを買収したことが発端だ。以降、法人向け事業でクラウド技術を使った製品を展開しながら、コンシューマ向け製品では、2007年版の「ウイルスバスター」から、データベースをサーバー上に置くレピュテーション技術を採用している。ただし、これまでは「クラウド」という言葉は使用してこなかった。

 長島マネージャーは、「今回も『クラウド』を使うか使わないかをめぐって、社内でいろいろな議論があった」と振り返る。新聞やテレビが頻繁に使い始めている言葉ではあるが、その意味するところが一般ユーザーに分かりづらいのでは、という懸念があったという。しかし、同社マーケティング部は「正確な意味は伝わらなくても、クラウドには『革新的な技術』というポジティブなイメージがある。今回は使おう」(長島マネージャー)という判断を下した。

 1300万ユーザーを目指し、クラウドを前面に押し出しながら、まずはファッションモデルの山本美月さんを起用するプロモーション展開で、若い女性などのターゲット層にウイルスバスターを直接アピール。さらに、PC上級者にクラウドをはじめとする技術力の高さをアピールして、上級者から初心者にウイルスバスターを勧めてもらうアプローチを採っていく。とくに後者は、ウイルスバスターの現ユーザーを保持しながら、新規ユーザーを獲得していくには必要不可欠な戦略だ。(ゼンフ ミシャ)

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