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2010/08/05 09:03

[週刊BCN 2010年08月02日付 Vol.1344 掲載]

店頭流通

<インタビュー・時の人>ニコンイメージングジャパン 取締役社長兼社長執行役員兼ニッコールクラブ会長 西岡隆男

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 デジタル一眼カメラ市場は、ニコンとキヤノンがしのぎを削る状況が長く続いている。ニコンは2010年上半期(1~6月)、「BCNランキング」のレンズ交換型デジタルカメラ(デジタル一眼カメラ)部門において、メーカー別販売台数シェア34.0%でNo.1を獲得した。カメラ製品の販売・サービスを手がけるニコンイメージングジャパンの西岡隆男取締役社長に、上半期No.1の原動力と、その背景にある経営方針について話を聞いた。(取材/佐相彰彦・文/井上真希子)

プロフィール

にしおか・たかお■1951年生まれ。74年日本光学工業(現ニコン)入社後、カメラ営業部営業課を振り出しに、営業現場一筋。04年4月、ニコンカメラ販売(現ニコンイメージングジャパン)取締役社長に就任。07年4月からニッコールクラブ会長を兼任。

一眼のブランドイメージに応える
組織連携で一つの“想い”を共有

Q 2010年上半期、「BCNランキング」のデジタル一眼カメラでシェアNo.1を獲得した。勝因は何か。

 「ユーザーに対して、『日常生活のなかでデジタル一眼を使うと、どんな喜びを得ることができるのか』を伝え続けた成果だと思っている。これは、社員一人ひとりが自分の役割をまっとうした結果でもある」


Q ここに至るまでの、具体的な取り組みを教えてほしい。

 「一つは、販売店のスタッフの方々向けに実施している『ニコン出前ゼミ』を強化したこと。製品の特徴やセールストークを説明する講習会だ。これが売り場での販促強化につながり、お客様の購入に結びついたと考えている。もう一つは、ユーザーが製品を購入した後の活用サポートだ。初級者向けから上級者向けまで、幅広い講座を揃える『ニコンカレッジ』の活動と、ニコンプラザやサービスセンターで実施する無料の使い方講習会、いずれも好評を得ている」

Q デジタル一眼について、ニコンはすでに確固たるブランドイメージを築いている。今、ユーザーが求めているものは何か。

 「最近よく、『上級モデルの後継機はいつ発売するのか』『ミラーレス一眼市場には参入しないのか』といった質問を受ける。この質問からもわかるように、ユーザーは“ニコン=デジタル一眼”というイメージを抱いている。それに応えられるよう、デジタル一眼のフルラインアップを堅持し、引き続き製品の性能を高めていく」

Q 市場の現状をどうみているか。

 「現在、デジタル一眼市場は回復し、さらに成長が見込めるとみている。ただ、当社についていえば、実は10年上半期は一部の製品が在庫切れとなり、販売店やユーザーに迷惑をかけてしまった。08年後半から09年の市場縮小の影響を受けて、やや控えめに需要予測をしたので、販売計画数を少なく設定してしまったせいだ。原因の一つには、社内組織間の連携不足がある。下半期はここを修正・強化し、製品を潤沢に流通させるよう努める」

Q 組織の強化とは、具体的にどのようなものか。

 「需要予測が甘かったのは、営業部門とマーケティング部門の間に、縦割組織の弊害が出たからだと分析している。そこで、8月に組織変更を実施し、両部門をつなぐ新部門を設ける。物理的な隔たりがあると、どうしても心の隔たりが生まれてしまう。これを解消し、スムーズな部署間連携を行うことで、風通しのよい組織をつくりたい」

Q このほか、体制で見直す点は。

 「小規模な案件ごとにプロジェクトチームをつくり、効率的に業務を遂行する体制にしていく。これには、社員の事業への参加意識を高めるという狙いもある。社員が積極的に動くことができる場を、会社として意識してつくることが重要だ」

Q このほか、体制で見直す点は。

 「社長に就任して以来、掲げているキーワードに、『迅速、挑戦、改革、明朗』がある。これに最近追加しているのが、『楽しく仕事をする』ということ。一つの目標を共有し、みんなで苦労を分かち合うと、仕事は楽しくなる。社員一人ひとりがそうした“想い”をもてば、提供する製品・サービスから生まれる成果は自ずとついてくるはずだ」

・思い出に残る仕事

 ニコンイメージングジャパンの前身、ニコンカメラ販売を立ち上げたときのことが、今も忘れられない。当時は広島営業所長だった。社員全員が夜遅くまで残業する日々。退出が深夜0時を過ぎ、タクシーで一緒に帰宅することもあった。新会社を一からつくり上げることは、毎日が苦労の連続だった。しかし、熱気にも溢れていた。仕事のなかに楽しみを見出し、一つの目標を全員で目指して達成する喜びを分かち合った体験は、現在も経営哲学の礎となって生き続けている。
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