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2011/03/31 09:04

[週刊BCN 2011年03月28日付 Vol.1376 掲載]

店頭流通

<インタビュー・時の人>ロゼッタストーン・ジャパン 代表取締役社長 塩濱剛治

 2007年の直販サイト開設以降、着々とチャネルを広げ、販売拡大を図ってきたロゼッタストーン・ジャパン。塩濱剛治社長は、「新しい語学市場を切り開く」と強い意欲を示す。2月22日には、オフラインのPCで学習するプログラムに加え、ネイティブコーチのレッスンがオンラインで受けられる機能を付加した新製品を発売。新機軸の提案で、拡販に弾みをつける。(取材・文/田沢理恵)

プロフィール

(しおはま たけじ)兵庫県出身。大阪府立大学経済学部卒業。アクセンチュア、A.T.カーニーで戦略コンサルタント、アスクルでマーケティング・新規事業統括の執行役員、SAPジャパンでディレクターなどを歴任し、2007年3月、ロゼッタストーン・ジャパンの代表取締役社長に就任。現在、英語以外の外国語として、中国語を学習中。

日本で新しい市場を切り開く
「PCでの語学学習」に自信

Q. 09年は前年の4倍、10年はさらに3倍という成長で、売り上げを伸ばしている。一方、BCNランキングの教育・学習ソフトの動向をみると、縮小傾向にある。この市場をどのようにみているのか。

A.
 国内の語学学習市場は、毎年数%ずつ縮小している。しかし、それは人々が学ぶ「手段」を失っているだけであって、語学学習に対する「意欲」が鈍っているわけではない。語学を身につけたいというニーズはあるので、新しい語学学習市場を切り開いていけると確信している。われわれの米国本社が他国に進出する前、ネット通販サイトを通じて世界各国から注文が入っていた。このうち、日本からの注文は常に上位だった。日本法人を設立し、07年に本格販売を開始したのも、日本市場にはポテンシャルがあると確信したからだ。

2月22日発売の「Rosetta Stone Version 4 TOTALe」を手にする塩濱剛治社長。アメリカ英語、イギリス英語、イタリア語、ドイツ語、中国語(マンダリン)など、24言語をラインアップする

Q. 販売拡大に向けて、これまでどのような取り組みを行ってきたのか。

A.
 これまで語学といえば、スクールに通ったり、書籍や音声などで学んだりするスタイルが中心だった。この環境のなか、われわれはPCを使ってインタラクティブに学習するスタイルを提案してきた。それを伝えるために、まずは直接お客様に製品の特徴を直接ご説明できるウェブでの直販からスタート。続いて、直営のリアル店舗から書店での販売にルートを広げ、実績を積み上げてきた。こうした活動によって語学学習ソフトとして認知されてきたことから、昨年からはビックカメラやヨドバシカメラ、ソフマップでの展開も始めている。まだ米国内に及ばないが、日本での認知度は着実に向上している。

Q. 新製品「Rosetta Stone Version 4 TOTALe(トターレ)」発売の手応えは。

A.
 発売イベントを紀伊國屋書店新宿本店で開催したのだが、予想の2倍の1800人もの人が来場するなど、盛況だった。本当にうれしかった。TwitterやFacebookなどでのコメントを含め、ロゼッタストーンをご存じの方もそうでない方も「なんかすごい製品が出てきた」と、興味を示してくれた。新製品の売り上げも伸びている。語学学習市場は、スクールが高価格帯、書籍や音声などの自己学習が低価格帯と二極化しているなかで、これまでの「Rosetta Stone」製品は高価格帯と低価格帯の中間で、どちらかといえば音声教材と比較されることが多かった。しかし、オンラインでネイティブコーチのレッスンが受けられる機能などを付加した新製品「トターレ」によって、「これなら語学スクールよりもいいかも」など、スクールと比較されるケースが出てきた。お客様の認識が変わりつつあることに、手応えを感じている。今後は、個人向けのアプローチに加え、企業、政府、教育をターゲットにした法人販売体制を早期に立ち上げて、事業拡大を図る。

・Turning Point

 25歳のとき、勤務先の語学研修でロンドンに1か月間滞在した。ロンドンでは、最初はのんきに構えていたという当時の塩濱社長だが、日本人が少ない環境で生活するなかで、「日本について聞かせてほしい、という外国人の質問に答えられなかった。悲しいほど日本のことを知らない自分に気がついた」という。日本がどんな国なのかを伝えたくても、「限られたボキャブラリのなかでは語れない」など、歯がゆい思いをした。この経験を通じて、「自分の考えや意見をもっていなければならない。日本語であれ英語であれ、言葉ができても中身がないのでは意味がない」と感じた。当時、ローカルな仕事をしていた塩濱社長に、「将来はグローバルな環境で仕事をしたい」と決意させた出来事だった。

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