[週刊BCN 2009年06月01日付 Vol.1286 掲載]

組み込みソフトの動向 歯止めかからぬ落ち込み
組み込みソフトビジネスの落ち込みに歯止めがかからない。SIerで組み込みソフト開発大手の富士ソフトや、この分野で強みを発揮してきたコアなどは今期(2010年3月期)、厳しい見通しを示す。組み込みソフトは、メーカーの新製品開発など先行投資の段階で需要が発生するため、景気動向を占う指針の一つとされてきた。だが、現時点では自動車や電機などが依然として厳しい状態にあることと、製造業ユーザーの徹底したコスト削減の嵐に抗えないSIerの窮状がうかがい知れる。
立ち塞がる「コスト削減の壁」
コアは今期(10年3月期)、主力としている組み込みソフト事業の連結売上高が前年度比28%減と、極めて厳しい見通しを示す。昨年度の段階から受注が思うように伸びず、「売り上げが2割減っても耐えられるコスト構造にする」(同社)と、危機に備えてきたが、その悪い予想が現実味を帯びる。富士ソフトも、昨年度(09年3月期)同事業の連結売上高は同5.2%減に甘んじた。これについて同社の白石晴久社長は、「よくこれだけの落ち込みで踏ん張れた」と、胸をなで下ろす。だが、同分野の期末受注残を見ると前年度比22.8%減と厳しい状況に変わりはない。
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