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2013/09/05 09:09

[週刊BCN 2013年09月02日付 Vol.1495 掲載]

解説

注目の「納品のない受託ソフト開発」 SIビジネスの次世代モデルになり得るか

 ソニックガーデンが展開する「納品のない受託開発」が新たなビジネスモデルとして注目されている。「Amazon Web Services」などのクラウド基盤を活用して、顧客の要望に沿ったオーダーメイドの業務システムを開発する受託サービスだ。アジャイル開発方式を採用し、システムの継続的な改修を前提として、納期を設けずに月額定額制のサービスとして提供する。ソニックガーデンは、2011年にこのサービスの提供を開始し、これまで約10社と長期的な契約を結んでいる。

 「引き合いはとても多いが、長期的な契約が前提で、しかも当社の従業員が10人ほどと少人数なので、これまでは残念ながらお断りせざるを得ないケースが少なくなかった」(倉貫義人社長兼CEO)。そこで、8月8日、「納品のない受託開発」のビジネスモデルを実践する加盟企業を地方のITベンダーなどから募って、ソニックガーデンが案件を紹介し、加盟企業とユーザーとの直接契約を実現する「ソニックガーデンギルド」を開始した。加盟企業は、月額制の加盟料を支払えば、自ら営業活動をすることなく、ソニックガーデンから紹介を受けて案件を獲得できる。倉貫社長兼CEOは、「各都道府県に1社、加盟企業を置くことを目指している」と構想を語る。
 加盟企業になれば、営業活動の手間をかけずに案件を獲得できて、安定的な収益を上げられる仕組みである。だが、いいことだけではない。まず、参加のハードルが高いことが挙げられる。加盟企業になるための要件として、派遣ビジネスや人月制契約で受託ビジネスを行うことを禁止しているのだ。人月制や派遣ビジネスが主流の地方IT企業は、ここで大多数が参加資格を失うことになる。徳島県情報産業協会の外山邦夫会長が、「徳島県内でアジャイル開発を手がける企業はほとんどない。これから始めるとしても、経験を積んでからでなければ、うまくはいかないだろう」と指摘するように、地方ITベンダーが気軽に始められるものではない。
 また、改修に手のかかるアジャイル開発で、長期的な契約を前提としているので、数多くの案件を同時に手がけて、売り上げのボリュームを積み上げることは難しい。さらに、アジャイル開発は7~10日程度の短期間でシステムを改修するケースが多く、顧客とのやり取りが重要になってくる。地方ITベンダーの加盟企業ができたとしても、ユーザーと加盟企業の物理的な距離が離れていれば、スムーズにやり取りをすることは容易ではない。よほど顧客と深い信頼関係を構築しなければ、長続きはしないように思える。 ...

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