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2009/06/08 11:00

インタビュー

[週刊BCN 2009年06月08日付 Vol.1287 掲載]

ワンビ 代表取締役社長 加藤貴
支えは「人のつながり」

  • 写真/馬場磨貴
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プロフィール

(かとう たかし) 1970年愛知県生まれ。89年、日本電子計算名古屋支店入社。96年3月、リンク(現トレンドマイクロ)に入社し、製品開発部でプロダクトマネージャーとして「ウイルスバスター」「InterScan」を担当した。03年8月、サイボウズ入社、「サイボウズ ガルーン」のマーケティング業務全般を取り仕切る。製品戦略の立案、代理店網の構築を手がけた。06年、元トレンドマイクロのメンバーでワンビ設立。代表取締役社長就任。遠隔消去ソフト「トラストデリート」などを開発・販売する。
 「会社が儲かったら、島(ワンビーチ)を買おう」と話していたことから、社名を「ワンビ」と名づけた。セキュリティ関連製品を開発・販売するワンビは、大手セキュリティベンダー、トレンドマイクロのOB3人が創業した企業だ。 


 加藤貴はトレンドマイクロで「ウイルスバスター」など20もの製品のプロダクトマネージャー、サイボウズでは大企業向けのグループウェア「サイボウズ ガルーン」の製品立ち上げと商流の確立に携わった。

 前の職場だったサイボウズを辞め、次の会社を探していた頃、頭の片隅には「自分で会社を立ち上げて、製品を持ちたい」という思いが芽生えていた。ちょうどその頃、トレンドマイクロOBの飲み会があったのをきっかけに、マイクロソフトでビル・ゲイツの秘書を務めた経験がある国房啓一郎、ライブドアでOS「Lindows」の責任者だった板井清司と再会した。

 3人は独立、起業することで意気投合。だが、オフィスなど気のきいたものはない。カラオケボックスに缶詰になり、一曲も歌うことなく会議に没頭した。100を超える製品アイデアを出しあった。そこで生まれたのが、今の主力製品である遠隔消去ソフト「トラストデリート」だ。ウイルス対策ベンダーにいた経験から、その技術をもとに企画した製品である。

 加藤はさまざまな企業に売り込みを開始した。実はこの段階で、「製品をまったく開発していなかった」と明かす。ところが「トリスター(現アメリカンメガトレンド)の社長に話を持っていったところ、『いいよ』と先払いで注文してくれた」のが救いの手となり、開発者に製品開発を委託することができた。

 飛び込み営業で成功したわけではない。加藤は日本電子計算、トレンドマイクロ、サイボウズと渡り歩くなかで、今につながる人脈を広げてきた。人脈こそがなせる業。「『人のつながり』が今の自分を支えてくれている」と実感している。(文中敬称略)
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