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2012/11/01 09:27

インタビュー

[週刊BCN 2012年10月29日付 Vol.1454 掲載]

アイトライデント 代表社員 熊川勝
効率を徹底追求して受託ソフト開発の道を探る

  • 取材・文/安藤章司  写真/馬場磨貴

プロフィール

熊川 勝(くまかわ まさる)
1974年、神奈川県藤沢市生まれ。95年、町田経理専門学校卒業。同年、ソフトハウスに就職。06年、個人事業主として独立。フリーランスの技術者からなる首都圏コンピュータ技術者に所属。11年10月、合同会社アイトライデントを起業。
 オーダーメイドのソフトウェア開発は、これからも必ず残っていく。熊川勝はそう考えて、2011年10月、ソフト開発のアイトライデントを起こした。業界全体でみれば、受託ソフト開発は縮小の一途を辿っているが、「ユーザーが誰も手がけたことのない領域に足を踏み入れようとしたとき、既存のパッケージソフトでは十分に要求を満たせない。追加でソフトを開発する需要はなくならない」と熊川。ただ、従来の何百、何千人月もかけた重厚長大なソフト開発の手法は、「もはや通用しない」とみる。 


 だからこそ、アイトライデントは徹底的にコスト構造を見直した。まず、客先に常駐して開発する仕事は受けない。これは複数顧客の開発案件を並行して進めるためで、特定の顧客にかかりきりになることは極力避ける。熊川が中小ソフトハウスで11年ほど下積みをしていたときは、通常時で2~3件、多いときは6件の開発を同時にこなすことによって、コスト削減とリスク分散に努めてきた。もう一つ、「ユーザーがどんなことをやりたいのかを徹底的に理解することで、つくり直しを発生させない」。言うは易しで、実際はここが難しい。

 さらに重要なのは、オーバーヘッドロスの圧縮だ。熊川自身、「HSB」の屋号をもつ個人事業主である。同じようなフリーランスの技術者で仕事を分担することで、開発の端境期でも、「SE稼働率の低下で利益を圧迫することのないよう努める」。実は、アイトライデントは、熊川を含む個人事業主がおよそ2000人集まるSIer、首都圏コンピュータ技術者の起業支援制度を活用して設立した会社なのだ。「既存の組織にこだわらず、日本の情報サービス業界全体の枠組みのなかで、新しい時代のオーダーメイドのあり方を追求していきたい」と熊川は構想している。(文中敬称略)

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