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2014/12/18 09:30

インタビュー

[週刊BCN 2014年12月15日付 Vol.1559 掲載]

エニドア CEO 山田尚貴
出来の悪い学友が起業家精神をくすぐった

  • 取材・文/本多和幸  写真/大星直輝

プロフィール

山田 尚貴(やまだ なおき)
 1982年7月1日生まれの32歳。神戸市出身。2003年、米パサディナ市立大学卒業。05年、米カリフォルニア州立大学ロングビーチ校卒業(起業経営学、会計学専攻)。05年、アルペントラベル入社。06年、NTTPCコミュニケーションズにSEとして入社。09年、エニドアを設立。クラウドソーシングによる翻訳サービス事業を手がける。今年9月には、ウェブサイト翻訳マネジメントツール「Conyac Front」のβ版をリリースし、既存サービスとITを組み合わせた、低価格の新しい翻訳ソリューションを打ち出した。ユーザーの反応は上々だという。
 ウェブサイト翻訳に特化したコンテンツマネジメントツール「Conyac Front」に、山田尚貴はビジネス拡大の命運を賭けている。


 Conyac Frontのコンセプトは、短納期・低価格で、品質を担保した多言語ウェブサイトを実現することだ。翻訳は、クラウドソーシングを活用して人力で行うが、それ以外の部分を徹底的に自動化した。翻訳対象のサイトから自動でテキストやデザイン情報などを抽出するほか、料金の見積もりや翻訳者への発注ももちろん自動化している。翻訳済みのサイトはAWS(Amazon Web Services)を活用したエニドアの仮想サーバー上で公開・管理するので、ユーザーが新規にサーバーを構築する必要はない。「テクノロジーの進化により、多くの企業が安価に、安心して使える翻訳ソリューションを実現できた」と、力を込めてアピールする。

 米国の大学で起業・経営を学んだが、起業を具体的にイメージし始めたきっかけがおもしろい。年商4500億円の企業の経営を親から引き継いだばかりだという学友がいたが、グループワークにともに取り組んだら、彼が一番出来の悪い生徒だということがわかったという。「コイツに経営者が務まるなら、自分だってという思いがあった(笑)」。しかし、卒業後にSEとして日本の大手企業で働き始めると、起業の熱意も一時は薄れた。ターニングポイントになったのは、前職のインド研修で児童労働の問題に触れたことだった。厳しい環境で働きながら将来はエンジニアになりたいと夢を語る子どもたちをみて、「俺は何をぬくぬくやっているんだと愕然とした」。帰国後、すぐに勤務先に辞表を出した。ここが、本当のスタートラインだった。

 2020年には東京五輪も控える。IT+翻訳を武器に、日本の国際的な発信力向上に一役買いたいと考えている。(文中敬称略)

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