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2016/12/21 09:31

インタビュー

[週刊BCN 2016年12月12日付 Vol.1657 掲載]

上海賢房信息技術 董事長 総経理 CEO 中原賢一
嘘の仕事は許せない

  • 取材・文/上海支局 真鍋 武  写真/足立真琴

プロフィール

中原 賢一(なかはら けんいち)
 2000年、青山学院大学経営学部を卒業後、システム開発会社にエンジニアとして入社。その後、ITコンサルティング会社に転職し、03年頃から中国のグループ会社に出向して、日本向けオフショア開発のマネジメント業務に従事。08年、独立し、ウェブ制作会社の上海賢房信息技術を設立した。
 日系IT企業の多くが中国ビジネスで苦戦を強いられるなか、中原賢一が率いる上海賢房信息技術は、着実に業績を伸ばしている。売上高は毎年2ケタペースで増加しており、事業が軌道に乗って以降は黒字経営をキープ。設立8年で従業員数は30人を超えた。近いうちに、北京支店の開設も予定している。

 30歳で起業し、中国を挑戦の地に選んだ猛者だが、実は中原は派手に事業を打ち上げる野心家というよりも、真面目にコツコツと実績を積み上げる堅実なタイプの経営者。「いい加減なことが許せない性分。だから、社員やパートナーも、自然と同じ価値観をもつ人材が集まっている」。こうして生まれた責任感ある顧客対応が、上海賢房信息技術の強みとなっている。

 そんな中原には最近、危惧していることがある。それは、「デジタルの領域では、嘘を簡単につくことができる」こと。会社の得意領域はウェブシステム構築やデジタルマーケティングだが、市場を俯瞰してみると「莫大な予算を使っているにもかかわらず、実際は騙されている会社が少なくない」。データは加工が可能なため、提案や成果報告の際に、顧客から高い評価を得ようと、都合のいいデータだけを提示する悪質なIT企業が存在する。

 中原には、そんな“嘘の仕事”が許せない。だから、企画やコンテンツ制作を含め、デジタルマーケティングを通して顧客の実ビジネスに成果が出るまで徹底的に支援する。「妥協は絶対にできない。そのために、プロジェクトチームが1週間泊まり込みで作業し続けることもある」。最近では、こうした誠意ある対応が評価され、新規進出する日系企業からの問い合わせが増えてきた。

 趣味は空手。4年前に始め、今度の審査では節目となる黒帯の取得に挑む。地道に道場に通い、稽古を積み重ねてきた真価を発揮する。(文中敬称略)

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