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2017/02/15 09:14

インタビュー

[週刊BCN 2017年02月06日付 Vol.1664 掲載]

上海万聯信息科技 CEO 楊軍
確かな道を歩む

  • 取材・文・写真/上海支局 真鍋 武

プロフィール

楊 軍(Yang Jun)
 中国・上海市出身。国有系IT企業やSAP中国法人などを経て独立。2002年、ITサービスを手がける上海万聯信息科技を設立した。10年には、従来型ITサービスからクラウド事業にビジネスモデルを転換。現在、約30人の従業員を抱え、クラウドインテグレータとして成長を図っている。
 中国のクラウド市場は現在、まさに黄金期に突入している。調査会社の艾瑞咨詢によると、2015年の中国法人クラウド市場規模は394億元。19年には3倍に拡大する見込みで、新規参入するITベンダーも急増している。

 「ユーザーの関心は今後、クラウドに集中していくだろう。時間の問題だ」。まだ市場が黎明期だった10年、楊軍は大きな決断をした。自らが舵を取る上海万聯信息科技(189 CSP)は、もともとデルやHPEのサーバー構築などを手がけるITベンチャーだったが、クラウドのインテグレーションを専業とするビジネスモデルに一新。「小さな会社だから」と、リソースを一点に集中させ、他社にない専門の技術・ノウハウの蓄積を推進した。

 「クラウドの利用にあたって、海外の会社はセキュリティやデータセンターの配置を気にすることが多いが、中国では価格と体験(CX)を重視する傾向がある」。そこで楊は、小規模なオフィスながらも、自社で200台規模のサーバーを運用し、取り扱うクラウドソリューションのデモセンター「ALAB」を構築。活用事例をわかりやすく紹介することで、顧客がクラウドの魅力を体感できる環境を整備した。こうした取り組みが功を奏し、得意分野の「Office 365」では、この6年間で有償導入ライセンス数が6500ユーザーを突破。中国のITベンチャーでは有数となる「Microsoft Gold Partner」認定も取得した。

 実は過去に一度、楊はソフトウェアの代理販売で起業し、失敗したことがある。「大衆創業・万衆創新」の大号令のもと、起業ブームに沸く中国だが、すべてのスタートアップが成功するわけはなく、すでに開花したクラウド市場では、生き残りをかけた厳しい市場競争を迫られる。「次こそは、確かな道を歩んでいきたい」という想いが、楊に先見の明をもたらした。(文中敬称略)

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