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2017/03/08 09:15

インタビュー

[週刊BCN 2017年02月27日付 Vol.1667 掲載]

APOLLO11 代表取締役 吉丸 彰
夜8時、青空の下で乾杯

  • 取材・文/本多和幸  写真/馬場磨貴

プロフィール

吉丸 彰(よしまる しょう)
 1984年、長崎県生まれ。05年、名古屋大学経済学部を中退後、営業コンサルティング会社に入社し、営業コンサルタントとして経験を積む。08年、エイチームに転職し、「引越し侍」「すぐ婚!navi」などの新規事業立上げを担当。11年4月、APOLLO11を設立し、代表取締役に就任。ウェブコンサルティング事業を展開するなか、13年、エストニアに留学し、UI/UXデザインに関する単位を取得。16年12月から、セッションリプレイ機能、ヒートマップ機能を搭載したウェブサイト解析ツールとしては世界No1のシェアをもつ「Mouseflow」の日本公式リセラーとなる。
 事業が行き詰まり、半ば現実逃避するようにタリン大学に短期留学した28歳の夏。吉丸彰の人生観は完全に変質した。

 国政レベルでの電子投票を実現するなど、IT先進国として知られるエストニアの首都タリンは、新市街と旧市街で別の顔をもつ。至るところにITソリューションが溢れている新市街は、週末ともなれば、こぞってクラブに繰り出し、音楽やダンスを楽しむ文化が根付く。「小さな子どもでも遊び感覚でDJ体験ができるような仕組みがあって、それを複雑なテクノロジーではなく、アイデア勝負でシンプルなシステムで実現していたことに衝撃を受けた」という。

 一方の旧市街は、中世の城壁や教会が残る石畳の街で、ユネスコの世界文化遺産に登録されている。吉丸は留学生活にも慣れてきたある日、クラスメートだったルーマニア人の女性の買い物につきあった。「女性が買い物に時間をかけるのは万国共通だな」と少し疲労を感じながらも、目的を果たした後は、旧市街にあるバーのオープンテラスに腰を落ち着け、ビールで乾杯。夏のエストニアは、真夜中近くまで日が沈まない。「当時は、午前中が授業で、午後は日本で受注しているホームページ制作の仕事をやっていたが、その日はそれもやらずに、夜の8時、気の置けない友達と青空の下で素敵な街並みを眺めながら、ビールを飲んでいた。こんな人生も悪くない、と心から思った」。

 もともと上昇志向の塊で、起業家たるもの大成功しなければ意味がないとずっと思っていた。そんな自意識と現実とのギャップから解放された瞬間だった。アイデアや感性次第で人生はいくらでも豊かになる。等身大の自分を受け入れたことで他人の力もうまく使うことができるようになった。エストニア留学は、経営者としての大きなターニングポイントにもなったのだ。(文中敬称略)

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