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2009/01/19 11:00

インタビュー

[週刊BCN 2009年01月19日付 Vol.1268 掲載]

<人に人脈あり>1.アキバを舞台に火花散らす
富士ソフト 代表取締役副会長 堀田一芙氏(BCN 最高顧問 高山由氏を評して)

推薦理由

BCN 最高顧問 高山由氏
堀田一芙氏は日本IBMのパソコンやソフトウェア事業の幹部を退任後、衣料商社のテン・アローズ(旧シャルレ)で取締役を務めた。推薦者の高山由・BCN最高顧問は「IT業界を一度去り、もう一度復活した意気込みに感服」したと語る。
 1980年代前半、日本IBMは「家庭用パソコン(PC)」として、8ビット機が主流の時代に16ビット機「IBM JX」という製品を日本市場へ投入し続けた。ところが、当時の市場を席巻していたのは、NEC製のPC「PC-8800とPC-9800シリーズ」。この陰で「IBM JX」は人知れず消えていく憂き目にあう。

 日本IBMに「撤退」という選択肢はなかった。「コンシューマ市場でアーキテクチャを握らねば」と「DOS/V版のPC」で再参入を決断する。同事業立ち上げに抜擢され陣頭指揮を執ったのが、現・富士ソフト副会長の堀田一芙氏だった。かたや、宿敵「PC-9800シリーズ」を国内PCシェア80%以上という圧倒的なプロダクトに押し上げた責任者が当時のNEC幹部、高山由(現・BCN最高顧問)である。

 PC黎明期の当時、東京・秋葉原では、PCメーカー責任者による来店客向けのパネルディスカッションが家電量販店主催で何度も行われた。ここで両氏はバトルを繰り広げ、それをきっかけに顔見知りにもなる。堀田副会長は振り返る。「高山さんからは、目線の低さや販売店重視の姿勢を学んだ」。この強敵相手に、このままの手法では「JXの二の舞」は避けられないと自らを奮い立たせたという。

 いまでは当たり前だが、NECは「PC-9800シリーズ」に搭載するソフトウェアを、日本の顧客に合うよう国内ベンダーとの共同作業で研究。堀田副会長曰く、「高山さんの人徳が大きい。その点で量販店やソフト会社と良好な関係を築いていた」と、買う側と売る側の目線に立つことの重要性を思い知る。

 そこで、日本IBMは秋葉原に“前線基地”となる事務所をPC量販店「T-ZONE」に場所を借りて開設した。「弾が来る最前線にいないと──」(堀田副会長)と、追う立場で「NEC・高山越え」を目指し「ゲリラ作戦」を敢行したのだ。この経験を経て、日本IBMの「DOS/V版」は徐々に巻き返し、NECの牙城を崩し始める。

 現在籍を置いている富士ソフトでは、秋葉原の事務所で業務を行う。Googleと提携した「クラウドコンピューティング」事業の指揮を執る。「DOS/Vの成功体験は身体に染み込んでいる。激戦の地・秋葉原に戻ったのは何かの縁でしょう」と、IT業界が未体験のゾーンで成功する夢を、ここで実現しようと奮闘中だ。(谷畑良胤)

このコーナーでは、リレー方式により、人と人のつながりを追っていきます。


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