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2009/08/10 11:00

インタビュー

[週刊BCN 2009年08月10日付 Vol.1296 掲載]

<人に人脈あり>28.IT産業のすそ野を広げる
Lunascape CEO 近藤秀和氏(セキュアブレイン社長兼CEO 成田明彦氏を評して)

推薦理由

セキュアブレイン社長兼CEO 成田明彦氏
セキュアブレインの成田氏は、「派手さはないが、落ち着いていて、意志が強い印象を受けた」と、Lunascapeの近藤氏を評す。同社主力のブラウザは競合が激しい製品領域だが、粘り強くシェアを伸ばしている。
 Lunascapeの近藤秀和CEOがセキュアブレインの成田明彦社長兼CEOに出会ったのは、異業種の経営者が集まる勉強会「FOS(フォス)の会」だった。朝7時半、都内ホテルで朝食を兼ねながら講師役の経営者や識者の話を聞くという会合だ。主要メンバーはベテラン経営者で、鉄鋼や綿花など長い歴史を持つ業種から新興のITやバイオまで幅広い。近藤氏は、2004年にインターネットブラウザを開発するLunascapeを設立。FOSの会は知人の紹介で、「後学のために」(近藤氏)と参加した。当時は会社を立ち上げたばかりで、知見を広げるのに格好の機会だった。会には日本の経済発展を支えてきた先輩諸氏が顔を連ねる。自身の属する「国内IT産業の小ささを感じた」(同)こともあったと振り返る。

 実は、シマンテックのトップを長年務めた経験を持つ成田氏も同じことを感じていた1人だった。外資系ソフトベンダー大手からみた日本のソフト産業は、「ライバルと呼べるライバルがほとんどいない」(成田氏)状態。これでは抵抗もできないまま市場を席巻されてしまう。いくら何でもまずいと考え、立ち上げたのが国産セキュリティソフトやサービスを開発するセキュアブレインだ。奇しくも国産ブラウザの開発で近藤氏がLunascapeを設立したのと同じ年で、「とても親しみを感じた」(成田氏)そうだ。

 先輩、後輩の差はあるものの、同じ志を持つ経営者として、「大いに切磋琢磨していきたい」(近藤氏)と、産業振興の一翼を担う心意気である。Lunascapeが今年6月に売り出した新製品は、国内よりも先に米国市場で発売した。プロジェクタで映し出す画像にレーザーペンで直接文字や絵を書き込めるシステム「Afterglow(アフターグロー)」がそれで、専用ウェブも英語でつくり、海外重視をより鮮明にした。「北米のIT市場の規模は日本のざっと10倍。理論上、同じ製品でも日本の10倍の勢いで売り上げが伸びる」と、近藤氏は意気込む。「自らが成功例となれば、きっと後に続くベンチャー企業も増える」と、日本のIT産業のすそ野を広げることによって、国際競争力の向上に貢献していく考えだ。(安藤章司)

次回は
 ゆめみ代表取締役  深田浩嗣氏

このコーナーでは、リレー方式により、人と人のつながりを追っていきます。


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