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2017/01/10 09:03

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[週刊BCN 2017年01月02日付 Vol.1659 掲載]

富士通 代表取締役社長 田中達也(1/3)
「利益ある成長」こそが世界と戦う基盤

 富士通は、一昨年6月の田中達也社長の就任後、利益率重視の経営に大きく舵を切り、SIを中心としたテクノロジーソリューション事業への注力姿勢を鮮明にするとともに、パソコン(PC)、スマートフォン関連事業の分社化などによる端末関連ビジネスの独立・分散を進めてきた。富士通の「かたちと質を変える」ことを宣言した田中体制のチャレンジは、2017年、どんな成果を富士通にもたらすのか。

  • 取材/畔上文昭、本多和幸  写真/川嶋久人

プロフィール

田中 達也(たなか たつや)
 1956年9月生まれの59歳。福岡県飯塚市出身。東京理科大学理工学部卒業後、1980年4月に富士通に入社。国内営業部門で大手鉄鋼、石油、化学分野などを担当。2000年4月、産業営業本部産業第二統括営業部プロセス産業第二営業部長。03年4月より、富士通(上海)有限公司に。09年12月、富士通産業ビジネス本部長代理(グローバルビジネス担当)就任。執行役員兼産業ビジネス本部長、執行役員常務兼Asiaリージョン長を経て、15年6月より現職。

レノボとの提携で蓄積を将来に生かす

──2016年は、富士通の変革を象徴するような具体的な動きが目立った年だったという印象です。まずはここまでの自己評価をお聞かせください。

 社長に就任後、2015年10月に経営方針を出し、営業利益率10%、海外売上比率50%という数値目標を掲げました。そして、それを実現するための基本的な戦略として、テクノロジーソリューションに経営資源を集中して、(クラウド、ビッグデータ、IoT、AIなどによるデジタルビジネスを中心とした)「つながるサービス」を推進するという考え方を打ち出したわけです。

 16年は、この基本戦略をもとに計画したことを一歩ずつ着実に進められたという実感があります。ただ、もっともっと富士通の体質変化は進めないといけないですし、つながるサービスはこれから成長させないといけない。まだまだ2合目、3合目あたりだと思っています。17年は、少し景色がみえる高いところまで来たと実感できるようにしたいですね。

──PC事業は16年2月に分社化後、レノボとの合弁で「FMV」ブランドを維持することを検討されています。

 いままでの蓄積により、富士通は大変技術的にいいものをもっているとは思っているんです。ただ、PCがこれだけコモディティ化するなかで、当社技術の特徴をお客様により認めてもらうためには、一つの選択肢として、レノボとの事業的な統合の検討を進めた方がいいだろうということです。ご存じのとおり、レノボはグローバルのPC事業で非常に大きな実績を残している会社でもあり、高いシナジーが期待できると思っています。

──過去、レノボと合弁したり、同社に売却された他のPCブランドの例をみると、富士通が伝統的に高いシェアを誇ってきた国内の公共・文教市場などでシェアは下がってしまうのでは。グローバルで勝負していくということですか。

 個別の産業領域ごとにお客様をみれば、いろいろな影響はあるでしょう。ただ、独立会社にした富士通クライアントコンピューティング(FCCL)にしても、事業の将来性が重要であり、どうやって成長していくのかをよく考えないといけないわけです。その結果の方針なんです。

 例えば、コスト競争力がなければ、せっかくいいものをもっていても世界ではお客様に受け入れられないのは事実ですね。レノボとも細部は徹底的に議論しているところですが、結果的に彼等との提携が、富士通のPCでの蓄積を将来に生かし、いい結果を生むことになると考えています。おっしゃるようなマイナスがあったとしても、です。

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