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2017/02/14 09:03

KeyPerson

[週刊BCN 2017年02月06日付 Vol.1664 掲載]

京セラコミュニケーションシステム 代表取締役社長 黒瀬善仁(2/3)
IoTの無線通信インフラを立ち上げる

日本の産業の活性化につなげる

──アメーバー経営は、組織や部門単位での独立採算が基本と捉えていましたが、随分と思い切った組織統合です。

 独立採算は間違いないのですが、組織がくっついたり離れたり、柔軟に変化するのもアメーバー経営の特色のひとつ。なので、別会社であまり離れすぎてもダメなんです。ましてや、今、私がやろうとしている大きなビジネスの転換は、有機的に組織を変えていったり、一時的に収益が期待できない先行投資もしなければならない。それぞれの組織がうまく協力し合ったり、融合したりする化学反応のような動きをするには、ひとつにまとめたほうが効率はいいのですよ。もちろん、この先もずっとそうするという意味ではなく、ついたり、離れたりを繰り返しながら成長していくことが大切なのです。

──ビジネスの転換期を象徴するのが今回のSIGFOX事業ということですね。

 そうです。「すべてのモノが『つながる』新たな未来へ」をキャッチフレーズに推進していきます。実は日本って、電気・電子メーカーが多く、IoTとの親和性が高いと手応えを感じています。京セラ本体もさまざまな電子部品やデバイスを開発していますし、産業向けの組み込みソフトや、国内で独自に展開してきた制御用OSのITRON(アイトロン)も根強い人気がある。日本の強みとしている産業を活性化させる役割をIoTが担っていくことも、私は期待しています。

 これまで野外において無線でIoTを使おうとすると、LTEや3G、Wi-Fiなどの高速回線しかありませんでした。ZigBee(ジクビー)などの比較的安価な近距離無線通信はありましたが、決して広域サービスではない。SIGFOXのようなLPWAは、これまでなかったIoT向けの広域無線通信なのですね。1デバイスあたり年額100円から、電池で5年運用可能な低消費電力がSIGFOXの特徴で、17年度(18年3月期)までに全国主要都市でSIGFOX回線サービスを提供していく予定です。

──どのような用途を想定していますか。

 温度や湿度、花粉、水位、加速度、振動などあらゆるセンサと組み合わせて、社会インフラや医療、物流、農業、環境といった幅広い領域で使われることを想定しています。IoTのサービスを提供するベンダーやデバイスメーカーと連携して、市場を一段と拡大させていきます。

 もうひとつ違う側面からみると、SIGFOXはとにかく安く使えますので、例えばランドセルに位置情報センサを埋め込んで、小学校の6年間、自分の子どもがどこにいるのか分かるサービスとか、いわゆるママチャリや電動自転車に組み込んで1日1回信号を出すようにしておけば、万が一、盗難に遭ったときでも、乗り捨てられた場所がすぐに分かるとか、アイデア次第でIoTがもっと身近な存在になるはずです。

挑戦しない組織は衰退してしまう

──黒瀬社長は、基本的に新しいことがお好きなのですね。これまでどのような新しいことに取り組んでこられたのか、お話しいただけますか。

 最初はなんといっても当社が京セラから独立した95年です。それまで京セラ本体の情報システム部門で勤務していたのですが、「外販をやる」という話を聞いて、即座に手をあげて異動を願い出ました。新しいことに挑戦したかったし、何よりも売り上げを外から持ってきて、武勲を立てたいという野心もありましたからね(笑)。

 アメーバー経営なので、情報システム部門でも社内での損益はしっかりカウントしているのですが、外からお金を稼ぐのとでは、気分的に違うのではないかと当時は思いました。

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