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2010/02/08 14:42

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元ジャスト社長、浮川和宣氏が激白! 私が新会社を設立した理由

 ジャストシステムの創業者で元社長の浮川和宣氏。2009年10月29日、同社の取締役を辞任し、同年12月11日に株式会社MetaMoJiを設立して代表取締役社長に就いた。ジャストの創業から30年が経過した年に、再スタートを切った同氏。このたびBCNの単独取材に応じ、新会社を設立した理由を赤裸々に語った。(取材/文 木村剛士)

「まだやりたいことがある」 その思いで新会社設立を決断


 ――ジャストシステムの取締役辞任から、わずか1か月半で新会社を設立するとは驚きました。まずはその経緯を教えていただければと思います。

 浮川 私がジャストシステムを創立したのは1979年で、丸30年経った年に離れました。30歳の時に起業し、60歳の時に辞めたことになります。今は、運がよかった部分もあるかもしれないですけど、ある程度の成功を収めることができたかな、と振り返っています。

 MetaMojiをつくったのは、「それでもまだやり足りない!」と感じていたからです。アイデアは無数に頭の中に浮かんでくるし、意欲もある。どうしようかな、と考えていた時、今の年齢を考慮して「また会社を起こすなら今しかチャンスはない。自分の人生なのだから、やりたいようにやろう」と思って、すぐに新会社の設立を決めました。

新会社設立の経緯を語る浮川和宣社長

 ――それは、二人三脚でジャストシステムの経営に携わってきた初子夫人(MetaMoJi専務)も同じ思いだったのですか。

 浮川 もちろん。MetaMoJiが定めたミッションの一つは彼女が考えたもので、私よりも新会社設立には意欲的だったかもしれません(笑)。

 ――そのアイデアをジャストシステムで実現するという選択肢は?

 浮川 筆頭株主でなくなった時に、いつまでも(ジャストシステムの事業に)しゃしゃり出るのはよくないと思っていましたからね。それはありませんでした。

 ――改めて、ジャストシステムを離れた真相を教えてください。

 浮川 やっぱり……、そうくると思っていましたよ(笑)。ごめんなさい、守秘義務があって1年間はジャストシステム関連の話をすることができないのです。隠しているわけでは決してありませんから、話せるタイミングになりましたら必ずお話します。もう少し待って頂ければと思います。

 ――では、MetaMoJiの事業計画に話題を移します。MetaMoJiでは何を目指すのですか。

 浮川 以前から思い描いている私のアイデアを形にしたい。数十年経っても変わらないアイデアだと思っています。今、そのアイデアをどのように具体的な商品・サービスとして提供するかを、日々従業員と侃々諤々の議論しています。社内のホワイトボードはそのメモ書きで真っ黒ですよ。

 ――ジャストシステムからXBRLやXMLサーバーアプリケーション開発技術に関する53件の特許を譲り受けていますね。議論を進めている最中とのことですが、やはり、XML関連の製品・サービスを投入することになりますか。

 浮川 そうなると思います。ただ、法人向けの製品・サービスは考えていません。個人向けのネットサービスを第一弾として投入するつもりです。企業と個人をつなぐ金融情報サービスを世界に向けて提供することを計画していて、今年3月くらいには、みなさんに発表できるように準備しています。

「アイデアを形にしたい」 自身は研究開発に徹する存在に


 ――ジャストシステムの社長時代、XML関連製品「xfy」に相当の時間と資金を費やしました。結果は、目標数値には到達せず、ジャストシステムの経営を悪化させる状況を招いたと思っています。それでも、XMLには成長の可能性を感じているんですね。

 浮川 世間はまだ、XML(のメリット)を知りません! XMLは100年先でも通用する言語です。

 ――では、なぜ「xfy」は計画値を下回ったのでしょうか?

 浮川 時期が早すぎました。ユーザー企業もITベンダーもXMLのすごさを理解していない時に投入したので、市場に受け入れられませんでした。

 それと、ジャストシステムが日本企業という理由もあるかもしれませんね。「xfy」は世界で通用すると思っていましたから、最初から世界展開していました。いくつか実を結びそうなお話はありましたが、日本企業の製品であることで、たいしたことないと思われて、話がなかなか進まないことも多かったです……。

 ――MetaMoJiは持ち株会社のような存在で、傘下に子会社を配置し、商品やサービスの提供は各傘下の事業会社に任せる仕組みを取り入れました。その理由については?

 浮川 私は、MetaMoJiを「テクノロジーホールディングス型の事業形態」と呼んでいます。MetaMoJiはコアの技術を調査研究・開発することに徹して、具体的な製品・サービスの開発や経営戦略は、各事業会社に任せようと思います。

 一時的に私が事業会社の社長を兼務することはあるかもしれませんが、私はあくまでMetaMoJiで数十年続く技術の調査・研究を、好きなように勝手気のままに進めていきたいと思っています(笑)。

 ――お話を聞いていると、ジャストシステムの社長時代は、事業規模が大きくなったことでステークホルダーが増え、それで浮川さんが思うとおりに事業を進められなくなったのでは、と感じました。その点についてはいかがですか?

 浮川 そういう面はあったかもしれませんね。

 ――最後に、MetaMoJiのビジネスにおけるゴ-ルを教えてください。

 浮川 とりあえず、5年後までに事業会社で1~2社のIPO(新規株式公開)を目指します。まだ始まったばかりで、それぐらいしか今は話せません。ただ、おかげさまで、MetaMoJiを設立してから、たくさんの方から問い合わせをいただいています。ですので、たとえ何もトピックスがなくても、3か月に一度は報道関係者向けの会見を開いて、進捗の度合いを話そうと思っています。ぜひ、今後の展開に期待していてください。

インタビュー中は終始にこやかで笑顔が絶えなかった

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