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2012/05/10 09:29

[週刊BCN 2012年05月07日付 Vol.1430 掲載]

ニュース

情報システム学会 対応急務のアレキシサイミア 中小ベンダーの悩みを解消

 IT業界のシステム発展や人材育成を目的に業界が抱える問題を追究する一般社団法人の情報システム学会(杉野隆会長=国士舘大学教授)では、「アレキシサイミア(失感情症)」という症状について対応が急務だと訴えている。中小規模のSIerは人材に乏しく、従業員が発症すると深刻な事態を招く。そこで学会では、問題が解決できる仕組みの構築を促している。

伊藤重隆副会長
 「アレキシサイミア」とは、ストレスの影響で突然、うつ病や心身症を発症するものだ。外部からは気づきにくいので、本人だけが苦しむことになる。それだけではなく、発症者がプロジェクト案件に携わっている場合はその実行に支障をきたす。情報システム学会の伊藤重隆副会長(=みずほ情報総研の公共システム業務部シニアアドバイザー)は、「中小SIerの経営者が抱える問題の一つになっているので、追究することにした」としている。

 学会で出した解決策は、技術者の能力開発に重点を置き、技術上の問題などを積極的に吸い上げて技術者を孤立させないことだという。「社内で的確に問題を解決する体制や仕組みを構築しなければならない」としている。具体的には、プロジェクトメンバーが作業前に話し合う「ツール・ボックスミーティング」やプロジェクト全体をチェックする「ウォークスルー会議」の採用が技術者が孤立させない策の一つになる。「技術者が不安や悩みを抱え込まないよう、経営者にはストレスマネジメント能力の育成に尽力してもらいたい」とアドバイスしている。

 ただ、中小SIerは経営者自身が生き残るために悪戦苦闘しており、従業員を守りきれないケースもあるとのことから、「政府にも対応してほしい」との考えを示す。そのため、学会では厚生労働省などに実態調査を要請。政府に対して、IT業界の特質を踏まえた状況の把握と具体的な対応策の明確化や、アレキシサイミアと抽象化能力との関係性などの明確化を求めている。伊藤副会長は、「タフで強い人でも本人が自覚しないままストレスを蓄積することもある。早急な対応が必要」と警鐘を鳴らしている。(佐相彰彦)

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