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2013/09/13 19:09

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ソフト派遣業のアジルコア、eBASEと協業でクラウド開始

 受託ソフトウェアベンダーのアジルコア(阿部兵悦社長)は、大阪のソフトウェアベンダー、eBASE(常包浩司社長)と協業し、9月17日からSaaS型クラウドサービスの提供を開始する。eBASEがクラウドサービス「“えびす”シリーズ」をOEM提供し、アジルコアが「コアラシリーズ for クラウド」として、中小企業を中心に手頃な価格で提供するほか、カスタマイズや他機能・他システムとの連携などの開発を請け負う。提供開始の初年度で1000ユーザーの獲得を目指す。

 協業は、両社が参加するデロイトトーマツコンサルティングの八子知礼・パートナーが主宰する任意団体「八子クラウド」と、受託ソフト会社のコミュニティであるNPO法人、日本情報サービスイノベーションパートナー協会(JASIPA)のなかで生まれた。プロジェクトを進めたアジルコアの増田竜也・広報企画部長とeBASEの窪田勝康取締役は、それぞれ「八子クラウド」の東京と大阪の“幹事長”で、「受託脱却」という共通の問題意識から協業へと発展し、検討開始から3か月ほどでサービスの開始に漕ぎ着けた。

SaaSサービスを手がけたeBASEの窪田勝康取締役(左)とアジルコアの増田竜也広報企画部長

 「コアラシリーズ」は、eBASEのミドルウェアに備わるカスタマイズが容易なデータベース構造とさまざまなファイルを扱うことができるマルチメディアコンテンツ管理機能などを基盤に利用し、アプリケーションを実装したSaaS型クラウドサービスだ。サービス開始当初は、勤怠管理システム「勤怠コアラ」と名刺管理システム「名刺管理コアラ」の2サービスを提供する。アジルコアは、今年初めからスマートデバイスを中心としたIT導入・運用支援サービス「コアライン(CORE LINE)」を提供しているが、このなかの「コアライン・プロダクト」などをSaaS型クラウドサービス化したのが「コアラシリーズ」だ。

 「勤怠コアラ」は、ダウンロードやインストールが不要で簡単に導入でき、あらゆるデバイスで利用できるサービスで、1ユーザー当たり月額300円で利用できる。派遣業務など複雑な勤怠シフト管理に対応しているほか、派遣先管理者の承認機能や汎用データ(CSV)出力などを標準搭載する。アジルコアの同業他社で、派遣でソフトを開発するJASIPAの会員を中心に拡販する。

 「名刺管理コアラ」は、手間なく名刺情報をウェブで登録・管理・検索・表示できるシステムで、特別なソフトが不要にもかかわらず、パソコンや携帯電話などのブラウザからいつでも・どこでも・簡単に名刺画像をドラッグ&ドロップで利用できる。1組織(5GB)で月額3000円で利用できる。

 「コアラシリーズ」では、これ以外にも「コアライン」で提供中のプロダクトやeBASEの社内システムで利用中のシステムも、順次提供する。連携可能なクラウドサービスとしては、営業案件管理システムや稟議決裁ワークフローサービス、資産管理システム、人事管理システム、ライセンス管理、eCRM(サポート)管理など、総務系のシステムを中心に揃えている。

 アジルコアは受託ソフト専門会社で、90%が派遣ビジネスで売上高を構成している。受託ソフト開発案件が減少するなか、今年に入って阿部社長が「派遣脱却」を訴え社内改革を開始。「八子クラウド」やJASIPAでeBASEに出会い、SaaS提供用の基盤提供を受けることになった。増田部長は「保守・運用サービスである『コアライン』は思うように伸びていなかったが、eBASEと組むことで具体的なサービスが提供できるようになった。クラウドサービスは中小企業向けで、かなり安価に設定しているので、これだけで売上げを積みますのは難しい。このサービスで案件を増やし、カスタマイズや他システムとの連携など、当社が得意とする開発案件で積み増していく」と話している。

 一方、eBASEの窪田取締役は「クラウドは大企業を中心に導入が始まった。しかし、中堅中小企業には浸透しているとはいえない。クラウドの進展に伴って、受託ソフト会社が抱える課題も大きくなってきた。しかし、簡単に受託からクラウドにシフトできるベンダーは少ない。両社の協業は、系列もなく、資本面のつながりのない“疎結合”でコラボレーションして実現した」と、今後、このような連携サービスが多く生まれる試金石になると語る。(谷畑良胤)

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