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2014/10/16 13:22

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ANIAと済州IT関連企業が日韓交流のセミナーを開催

 全国地域情報産業団体連合会(全情連、ANIA、長谷川亘会長)は、第36回全情連大会・ANIA岡山大会の開催前日の10月15日、岡山市内の国際交流センターで、韓国から済州テクノパーク(JTP)の関係者らを招き、日韓ビジネスセミナーを開催した。ANIA会員と韓国双方のITベンダーがもつ技術やプロダクトを紹介することで、新しいビジネスの創出を狙う。

 セミナーには、韓国からJTP、済州IT企業協会(JITA)両団体幹部とANIAの北海道、京都、青森など、全国の情報サービス産業関連団体の幹部ら、30人弱が集った。

 冒頭、主催者を代表して挨拶したANIAの長谷川会長は、「岡山は瀬戸内海に面し、自然に囲まれたいい場所。全国で活躍するITベンダーが多くいる。明日はANIA全国大会に約300人が参加するので、このセミナーのいい報告ができることを願っている」と、韓国の代表団に歓迎の意を表した。 

ANIAの長谷川亘会長は韓国IT関係者に歓迎の意を表した

 続けて、「ANIAが済州に注目しているのは、国際自治都市であり、政府から防衛、司法、外交以外の権限を与えられ、これから先、さまざまな可能性があるからだ。私も、済州でIT産業が発展するよう、活動している。今後、済州と日本がいい関係になり、日本企業が済州に進出して交流が深まることを期待する」と述べた。韓国関係者によると、韓国政府が進めるIT関係の大プロジェクトが最初に済州で行われ、最新のIT環境が整っているという。

 続けて、JITAのHan Hee Seok会長が挨拶。「済州には200社ほどのIT企業がある。最近、ソウルにあった韓国の大手IT企業が拠点を済州島に移した。新エナジー分野などの技術に力を入れている。人口は60万人。最新のIT技術のテストが行われている。いろんな方が済州に来て、交流できることを願っている」と挨拶した。 

韓国JITAのHan Hee Seok会長は「韓国最新のIT技術が済州に集積している」と説明

韓国のITベンダーは1次産業や自動車関連のIT融合事例を紹介

 韓国側からは、済州ICTの現状や、観光などの産業とITの融合などについて説明があった。続けて登壇したJITA会長でインフォマインドのKang Hee Seok社長は、JITAの紹介と農業とITが融合したビジネスを解説。Kang Hee Seok社長は「1次産業関連で、照明を利用して植物を育てる総合システムを開発している。例えば、生産中のモニタリングデータを使って植物の成長のデータを取り、産業の参考になるデータを構築している。農産物・畜産物の加工ビジネスがあり、生産物の仕入れから加工、注文、出庫までの過程を管理できる」と、農業関連の最新ITソリューションを説明した。 

日韓のIT関係者が一堂に会して相互の技術を紹介

 さらに、JITA副会長でジウンソフトイノベーションのLee Moo Young社長が「当社は2020年に政府関連事業で10億円規模のテレマティクス事業を手がけ、そこからソフトウェア事業に移行した。目的地までの最適な通路を計算する車関連のナビシステムなどを開発している」と、GPSなどを利用した情報提供で観光産業とITの融合を図っていると説明した。

 JITA副会長でEzInfoTechのLee Seong-Jun社長も、IT融合事例を紹介。「当社は主に官公庁へサーバーなどの導入・保守を手がけている。2005年からは、インフォマインド、ジウンソフトイノベーション同様、国家プロジェクトで製品開発を始めた。ユビキタスセンサーネットワークなどの製品を済州で開発した。最近は、電気自動車関連のITシステムを開発しているが、バッテリの充電状態をチェックするなどのサービスを立ち上げている」と、主にハードウェアの組み込み製品について説明した。

 韓国側の最後は、JTPのJung Jae Yup先任研究員チーム長が、済州テクノパークの特徴を説明した。「済州テクノパークは、済州のIT活性化のために、産業のバイオ関連やスマートグリッド関連事業などを手がけ、IT関連事業を積極的に支援している。目標は、グローバル企業の育成と、事業創出による雇用の拡大だ。済州のIT産業を育成し、輸出1億円を目標にしている」と、企業支援、研究開発、事業創出、雇用拡大などを総合的に行う機関であることを説明した。

日本からは中国の技術と融合したライブ配信などを紹介

 日本側からは、まずANIAの武田雅哉事務局長が、ANIAについて説明。「農業ITのイベントを青森で開催したりしている。海外視察は、済州島での国際大会に出席する活動を全国規模の組織として行っている」と紹介した。

 続けて、地元岡山を代表して、システムプロダクトの梶田康生・シニアソリューションアドバイザーが「30か国、50校、年200回、国際交流授業を実現するICT技術」と題し講演した。梶田アドバイザーは、「中国の基礎技術を利用して日中で共同開発した応用技術で、動画コンテンツのライブ配信システムを開発した。軽量帯域でも高速で配信でき、多言語対応、スマートデバイスにも対応している。大阪府河内長野市の学校で、海外の学校とオンデマンド交流会を行う際に使われた。このほか、日本とオーストラリアの語学教育に使われている」と、具体的な事例をもとに製品を語った。

 このあとは、情報処理推進機構(IPA)戦略企画部の羽鳥健太郎調査役が、市民の立場からITで地域問題の解決を目指す非営利団体「Code for Japan」を紹介。米国で開催した「Code for America」でのことを述べ、「日本には地域名の入ったCode for ○○という団体が多くあって、それぞれ地域の課題に取り組んでいる。その活動の一つとして、Code for Kanazawaでは、5374.jpという分別ゴミをサポートするアプリを開発し、35か所で使われている」など、福島原発事故の影響を受けた浪江町を支援するアイデアソンから生まれたアプリなどの話題を提供した。日本側の最後は、『週刊BCN』の谷畑良胤編集委員が、日本の情報サービス産業が抱える五つの課題を語った。また、セミナーの最後には、日韓ITベンダーの参加者で意見交換会を行った。

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