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2015/04/23 09:17

[週刊BCN 2015年04月20日付 Vol.1576 掲載]

ニュース

F5ネットワークスジャパン “サービス”商材を拡充 機器製品とのハイブリッド型へ

 ネットワーク機器メーカーのF5ネットワークスジャパンが「サービス型の商材」の拡充に力を入れている。サービス事業を本格的に立ち上げるに当たって力を入れているのが、インターネット上で展開される「DoS攻撃」と呼ばれる攻撃手法への対処だ。DoS攻撃は特定のサーバーやアプリケーションサービスに対して高頻度で接続し、負荷を増大させて機能停止に追い込む古典的な手口。この攻撃が発生した直後にF5ネットワークスが運営する「スクラビング・センター」で、DoS攻撃の通信トラフィックを除去する“浄化”の役割を担うことで、ユーザーのシステムを守るサービスである。

 インターネット上の情報セキュリティの脅威を監視する「セキュリティー・オペレーションセンター(SOC)」などのサービス機能はすでに展開してきたが、「スクラビング・センター」サービスでは、より具体的に“サービス商材”として踏み出した。

 ネットワーク機器メーカーである同社は、SIerなどのビジネスパートナーと協業して、ユーザー企業先にロードバランサなどのネットワーク機器を納入してきた。だが、DoS攻撃に代表される突発的、かつ悪意ある通信量の劇的な増大に対して、ユーザー企業が通常業務のために所有しているネットワーク機器だけで対処するのは「コスト的に難しい」(F5ネットワークスジャパンの嘉規邦伸・執行役員パートナー営業本部本部長)のが実際のところだった。

 そこで有事の際にすばやく同社の「スクラビング・センター」に通信回線を切り替えて、DoS攻撃由来の不正な通信トラフィックを除去。正常な通信トラフィックだけをユーザーに届けるサービスを国内では今年2月から本格的にスタートしている。

 昨年11月から先行して同サービスを提供している米国では、通信のすべてを「スクラビング・センター」経由にするケースや、DoS攻撃が発生したときだけ同センター経由にネットワークを切り替えるケースなど、「攻撃の頻度やコストとのバランスでユーザーがいずれかを選択している」(ギド・フォスメア・セールスエンジニアリング本部部長)といい、国内でも同様に必要に応じてユーザーが選択できるようにした。

ギド・フォスメア部長(左)と嘉規邦伸・執行役員

 ポイントは、これまでのメーカーとしての機器販売と、客先設置型の機器だけでは対処が難しい部分をサービスとして提供する同社“ハイブリッド戦略”にある。通信機器単体でみると中国のファーウェイ(華為技術)など新興のメーカーが急速な追い上げをみせている。機器販売や客先でのネットワーク構築でパートナー関係にあるSIer/NIerとは「従来どおり密接連携」(嘉規執行役員)を保ちながら、既存製品と連携するサービス商材で補強することで競争優位性を高める。

 今回はDoS攻撃対策サービスだが、今後は不正アクセス防止や通信トラフィック管理の強化、アクセスポリシーなどセキュリティの“有事対策”を軸にサービスラインアップを増やしていくことでビジネスを伸ばす方針だ。(安藤章司)


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