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2015/10/15 09:20

[週刊BCN 2015年10月12日付 Vol.1599 掲載]

ニュース

エフセキュア マイナンバー制度の穴は技術で防ぐことが肝要 フィンランドでの経験を生かす

 エフセキュア(キース・マーティンカントリーマネージャ)は、9月10日、フィンランド大使館の主催で行われたイベント「Finnish Business Day」に同国IT企業の1社として参加した。フィンランド・ヘルシンキの本社から来日したペッカ・ウスバ副社長が講演を行い、マイナンバー制度導入を目前にした日本でプライバシーの重要性を訴えた。

ペッカ・ウスバ副社長
 フィンランドでは、日本のマイナンバーに相当する「個人識別番号」を1960年代に導入しており、全国民に対して誕生時に固有の番号を発行している。税・年金関連、婚姻や子どもの誕生といった公的手続きの履歴が番号とともに記録されるほか、銀行口座の開設や不動産売買といった民間の取引でも番号が利用されている。

 フィンランドでは、憲法でもプライバシーの権利が明文化されており、それにもとづいて法制度が組み立てられていることから、個人情報の取り扱いについては世界で最も厳しい国の一つだという。「個人情報の所有者はその個人自身であり、自分の情報がどこまで拡散され、どのように使われるかは、所有者がコントロールできる」という考え方を採っており、法令違反よる個人情報の漏えいや不正利用が発生した場合、対象となった個人は補償されなければならないという制度になっている。

 このような高いプライバシー基準が存在したことで、約半世紀にわたって個人識別番号の制度を継続することができたわけだが、ウスバ副社長は「われわれの暮らす世界は物理的な空間だけではなく、オンラインにも広がっている。各種制度はデジタル世界用に設計する必要がある」と述べ、いかに厳格な制度が整っていたとしても、制定時に想定されていなかった技術の進化により、法律が現実に対応できなくなりつつあると指摘した。

 ウスバ副社長は「制度に欠陥があり、機密保持やセキュリティに問題がある場合、テクノロジーがそれに対応できる」と話し、一例として同社が「Protection Service Business」の機能として提供する「Freedome」を挙げる。これは、PCやモバイル端末とエフセキュアのクラウドをVPNで結ぶことでプライバシーを強化するサービスで、公衆無線LANなど社外からの接続を含めすべての通信を常時暗号化し、第三者によるデータの傍受を防止できる。端末のIPアドレスを秘匿化し追跡を防ぐほか、クラウド経由で提供されるセキュリティ情報を組み合わせることで、マルウエアやフィッシングサイトの脅威を遮断できる。

 ウスバ副社長は、制度の不備に対しては、技術的な自衛手段が一つの解決策との考え方を示すとともに、同社は番号制度対策ではフィンランドで長年の経験を有しているとし、日本社会に対しても技術やノウハウを提供していく姿勢を強調した。(日高彰)

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