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2016/05/26 09:20

連載

[週刊BCN 2016年05月23日付 Vol.1629 掲載]

<自分で学んで自分で判断する情報システム ここまできたAI活用>第10回 クラウド上で“頭脳の競い合い” 日本ユニシスはサービス型AIを主軸に据える

 日本ユニシスは、AI(人工知能)活用ビジネスの“主戦場”はクラウド上にあるとみている。AIは発展途上の技術であるのに加え、扱いにも専門的な知識が必要であることから、データ分析の専門家を多数抱えるITベンダーによる「クラウド型のサービス」として提供することが、AIビジネスの迅速な立ち上げにつながると考えているからだ。

 同社がこれまで手がけてきたビッグデータやIoTのビジネスの経験からも、大規模なデータ分析型システムをユーザー企業自身で運用するのは、情報サービス部門によほど余裕のある大企業でない限り「ハードルが高い」(日本ユニシスの林直樹・サービス企画部共通PaaS企画室室長)ことが明らかになっている。

 AIの活用先として有望視しているのは(1)道路や鉄道などの交通・社会インフラ(2)工場などでの設備管理(3)群衆や顧客の導線を最適化するといった目的での流通・サービス業の三つの領域だ。そして、AIは情報量(学習データ)が多ければ多いほど能力を発揮しやすい特性があるため、「IoTとなるセンサは設置する数の多さが重要」(同社の三池良洋・データ利用技術部次世代技術室室長)と指摘している。

 (1)の例では、崖崩れが起きやすいところに無数のセンサを埋め込んで、AIで危険な兆候を自動的に検知すると同時に当該地区の道路を封鎖。鉄道では例えば大量に設置されている構内カメラで乗客を捉えて、“千鳥足”の具合から「酩酊レベル3、酩酊レベル8」など酔っ払いのレベルを検出。酩酊レベルが一定のレベルを超えた場合、駅員が保護に向かうといった活用方法を想定している。

 AIのエンジン部分は、日本ユニシスが独自に構築したものだけでなく、IBM Watsonなど外販されているAIエンジンを採り入れたり、大学や研究機関との産学連携で開発したりと、さまざまな選択肢を念頭に置く。新しい技術を意欲的に取り込むことでAIエンジンに磨きをかけると当時に、このエンジンを特定の顧客だけに提供するのではなく、複数の顧客に活用してもらうことで「顧客あたりの単価をさげ、より利用しやすいサービスにしていく」(同社の脇森浩志・データ利用技術部次世代技術室スペシャリスト)ことにも力を入れる。

写真左から脇森浩志スペシャリスト、林 直樹室長、三池良洋室長
 ビジネス的な見方をすれば、月額課金方式のサービス型で提供することで、日本ユニシスにとっての安定収益につながる。一方、ユーザー企業の側からみれば、AIシステムを自社で保有するわけではないため、AIの精度に満足できなければ、別のクラウド型AIサービスに切り替えることも容易になるなど、クラウド上での“頭脳の競い合い”によるサービス合戦が激しさを増すことが予想される。 ...

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