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2017/03/01 09:07

連載

[週刊BCN 2017年02月20日付 Vol.1666 掲載]

<既存ビジネスモデルの破壊か、進化か? ブロックチェーンの革新>(32)保険業界でブロックチェーン活用の検討が活発化

 保険分野でブロックチェーン活用に向けた取り組みが活発化している。個別の実証事業はもちろんのこと、世界の大手保険会社、再保険会社によるグローバルな共同プロジェクトに日本企業が参画するという動きも出てきた。(取材・文/本多和幸)

 ブロックチェーン分野で最近積極的な取り組みをみせているのが、東京海上日動火災保険だ。昨年12月には、NTTデータと共同で、保険証券へのブロックチェーン技術適用に向けた実証実験を開始すると発表した。

 具体的には、国際間を輸送する貨物向けの保険である「外航貨物海上保険」を対象にした実験だ。外航貨物海上保険の保険証券は、基本的に紙の書類で国際的に流通する。そのため、流通に時間がかかること、さらには紛失のリスクがあることなどが課題になっているという。今回の実証実験では、保険証券を電子化し、ブロックチェーン上で流通させるという前提で、セキュリティや業務効率性の観点からブロックチェーンの適用可能性やコスト削減効果を検証する。プロジェクトの期間は、2016年12月から17年3月まで。

 今年1月には、福岡都市圏の成長戦略策定・推進を目的に設立された産学官民一体の組織である福岡地域戦略推進協議会(FDC)との共同プロジェクトに着手したことも発表した。医療情報のやりとりにブロックチェーンを活用することで、データの秘匿性を確保しつつ、保険金支払い業務の効率化やスピードアップを図ることが可能かどうかを実証する。

 実証実験は、福岡都市圏の医療機関の協力のもとに行い、「エストニアの国民番号制度を支える非常に高いセキュリティ技術を適用したデータ連携基盤である米Planetwayの『avenue-cross』と従来のブロックチェーン技術を合わせて活用する」という。

 将来的には、医療機関・介護事業者間の情報連携や、海外とのデータ連携を活用した訪日外国人向け施策、スマートシティなどの地方創生策といった保険分野以外でのブロックチェーン活用も、この枠組みのなかで検討していきたい考えだ。

東京海上、損保ジャパン日本興亜が国際プロジェクトに参加

 さらに、東京海上ホールディングス、損保ジャパン日本興亜は、2月7日、「B3i(Blockchain Insurance Industry Initiative、ブロックチェーン保険イニシアチブ)」に参加したことを明らかにした。B3iは、グローバル大手の保険会社や再保険会社が共同でブロックチェーンの保険事業への活用を検討し、業界共通のプラットフォーム構築なども模索するプロジェクトだ。16年10月に欧州の保険会社、再保険会社5社により発足し、現在、東京海上ホールディングス、損保ジャパン日本興亜を含めて15社が参加している。両社とも、ここで得られる知見を生かして、競争力のある商品の開発やビジネスモデル変革につなげたいとしている。...

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