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2010/07/22 09:24

連載

[週刊BCN 2010年07月19日付 Vol.1342 掲載]

<活躍する「企業内ITC」の素顔>富士通エフサス(下) 自治体案件で独立系ITCとコラボ

ITCデータ

資格取得者数:42人
属性:取得者のほとんどが技術者やサービススタッフ。毎年約5人ずつ取得者を増やしている。
今後の展開:会社の推奨資格になっており、取得に必要な費用を会社が負担。毎年10人ずつ取得者を増やす目標を立てている。
早乙女佳友・サービス事業基盤推進室長。CE(カスタマーエンジニア)などの人材育成計画の立案にも携わっている。
 情報システムのインフラ系システム構築や運用・保守サービスを得意にする富士通エフサス。全国を網羅する拠点とカスタマーエンジニア(CE)を抱え、富士通グループの保守サービスを支える企業だ。同社は、ITコーディネータ(ITC)資格が生まれた2~3年後に、ITCを社内の推奨資格とし、技術者を中心に取得を促した。

 ITC資格を取得するには、「経営」と「IT」両方の知識が求められる。IT業界では技術系の資格が多いなか、「経営の側面からITを提案できる人材を育成できる数少ない資格」(早乙女佳友・サービスビジネス本部サービス事業基盤推進室長)であることに魅力を感じ、社内の推奨資格としたのだ。毎年約5人ずつ資格取得者は増え、現在42人ほどのITC資格取得者がおり、各地に点在する拠点に配置している。

 東日本地域の中堅・中小企業(SMB)や団体向けソリューションビジネスを手がける渡邉智保・東日本本部ビジネス推進統括部ソリューション技術部担当課長は、ITC資格取得者の一人だ。「アセスメントの技法は学ぶことが大変多い」と渡邉担当課長はITCを取得するプロセスを振り返って話している。彼は、ある地方自治体向けビジネスを担当する際に、「ITC資格をもつことの効果を実感した」という。

 その事例とは、人口6万5000人程度の、ある関東地方都市の情報化戦略立案だった。

 ITを活用した業務効率化と住民サービスの向上を目指した中期計画策定プロジェクトで、競合を押さえてプロジェクトを勝ち取ることができたのは、「ITC資格が少なからず貢献した部分がある」(渡邉担当課長)。この事例で、富士通エフサスはユニークな協業体制を敷いていた。それは、地元の独立系ITCとのコラボレーションだった。

 渡邉担当課長は協業した理由についてこう述べている。

 「ITCのPRポイントは、『経営とIT』の両面の知識をもつという点と、『中立的な立場でITを提案する』ということだと思う。ただ、フリーのITCと異なり、ベンダーに属しているわれわれのような企業内ITCは、中立的な立場と謳いにくい。その弱点を補うために、独立系でしかも地元でビジネス展開するITCと組むことを考えた」。

 また、協業してプロジェクトを推進している時は、「ITCの資格を取るために、同じトレーニングを受けているので、ベースとなる考え方や技法が共通している。だから、スムーズにプロジェクトが推進できた」(渡邉担当課長)効果もあったようだ。“ベンダー色をなくす”という当初の狙いだけでなく、プロジェクトを円滑進行させる副次効果があったと話す。

 人材育成計画の立案を推進する前出の早乙女室長は、「独立系のITCに比べて、ベンダーに属するITCは『中立的な立場』ということを訴えにくい部分がある。ただ、日本発の資格制度であることから、非常に実務に沿った知識を得られる。今後も毎年10人ずつ増やしていくことを目標に、推奨資格として取得を推進していきたい」と話している。

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