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2009/12/10 10:57

連載

[週刊BCN 2009年12月07日付 Vol.1312 掲載]

<「IT経営」コーディネート 企業活性化にITCの妙手>118.ライフステージ(上)

担当ITコーディネータ

担当者:阿部満
所在地:東京都
経緯:ITコーディネータとして中小企業へのIT経営の支援で活躍するほか、全国の商工会議所を中心として多くの経営者研修を行っている。ITC協会認定著書も多数。

ウェブビジネスを主軸に成長

 神奈川県厚木市で不動産関連業を営むライフステージ(杉山善昭代表取締役)は、ウェブビジネスを主軸に置くことで顧客データの蓄積やコスト削減などを果たしている。折込チラシを利用していた時期と比べて、売上高が約2倍に膨れ上がっただけでなく、広告費を2分の1以上も削減でき、収益面で大きな成果をあげている。不動産業界では脚光を浴びつつある企業だ。

 同社のウェブは、顧客に正しく判断してもらうため、物件ごとの長所を紹介するだけではなく、とくに短所を詳しく記載している。「従来の不動産業界とは逆の発想でビジネスを展開している」と話すのは杉山代表取締役。「これまで根付いていた業界の慣習を崩すため、ウェブ中心のビジネスに着手するようになった」と続ける。

 不動産業界のビジネスといえば、顧客を獲得するため、新聞などの折込チラシを使って店舗に来店してもらい、営業担当者が現場に案内するというのが一般的なやり方だ。セールストークといえば、「この物件は駅から近い」とか「日当たりが良い」といった、優位点を強調する情報ばかりをお客に伝えるケースが多い。このようなビジネスのあり方について、杉山代表取締役は「顧客にとっては、不動産業者が同行せずに、自分で物件の現場を訪れて近くの街を観察して歩いたりするほうが気が楽なのではないだろうか」と考えたという。顧客が必要とする場合のみ説明するほうが、時間の節約など顧客と同社の営業担当者の双方にメリットがある。そこで、ウェブを立ち上げることに踏み切ったのである。

 ウェブでは一般公開の物件情報を配信しているほか、会員登録したユーザーに対してメールなどで適した物件情報の提供も行っている。会員制を取り入れたことで、顧客データベースを蓄積。こうしたウェブでの取り組みで、顧客に適した物件の保有にもつながっている。

 ウェブを立ち上げたのは2007年4月からと2年半以上が経過している。現時点では、1か月あたりのアクセス数が3万5456ページビュー、ユニークユーザーは9051ユーザーになっている。会員は累計で1200人に達した。ただ、「立ち上げから、しばらくの間は厳しい状況が続いた」と、杉山代表取締役は打ち明ける。アクセス数とユニークユーザーともに現時点の5%未満だった。「ウェブを主軸に置いた以上、何とかしてビジネスを拡大させたかった。ただ、進む方向が正しいのか確信がもてなかった」と振り返る。ウェブビジネス拡大に頭を悩ませていた時期、ITコーディネータ(ITC)の阿部満氏と出会った。

 阿部ITCは、「ホームページを閲覧して、杉山さんと話しているうちに『この会社は大丈夫。絶対に成長する』と感じた」そうだ。一方、杉山代表取締役は「阿部さんは熱心に話しを聞いてくれて、積極的にアドバイスをしてくれた」。ライフステージと阿部ITCによるウェブビジネスを軌道に乗せる取り組みが始まったのである。(つづく)

ライフステージの杉山善昭・代表取締役は、「ITコーディネータの経営者研修時のアドバイスでウェブビジネスが軌道に乗り始めた」と強調する

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