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2009/05/25 11:00

連載

[週刊BCN 2009年05月25日付 Vol.1285 掲載]

見えはじめた「高度IT人材育成共同教育」の成果
NPO法人高専プロコン交流育成協会理事長 堀内征治

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 全国の国立55高専を束ねる独立行政法人国立高等専門学校機構が、昨年夏に「共同教育プロジェクト」を本格稼働させた。このプロジェクトは、同機構がマイクロソフトと連携して、高専学生のITに関する探求心を高め、高度IT人材としての育成を図る共同事業である。この背景には、情報産業界としては、今後ますます要求される「国際競争力のある高度IT人材」の養成が急務であること、教育サイドとしては、人間力を備えた優秀な情報技術者の育成を通して、世界に通用するレベルの学生を多数輩出したいという思いがある。

 このプロジェクトは、約半年にわたる集中的かつ継続的な指導によってITリーダーの育成(いわばエリートの育成)を目標としており、前記の基本方針を、6高専7名の教員とマイクロソフトのスタッフによる「IT教育プロジェクト委員会」が実践するという体制をとった。


 プログラムの第一弾は、昨年8月に八王子市で開催された二泊三日の「ITリーダー育成キャンプ」。このてん末は、多くの紙上で紹介され、目にされた読者も多いと思われるが、とにかく大きな反響であった。二倍強の競争率を突破して参加できた全国からの高専学生21名に対してのカリキュラムは、ロジカルコミュニケーション、プロジェクトマネジメント、チームビルディング、マーケット分析、リーダーシップトレーニング、プレゼンテーションスキルなどである。テクニカル面の向上ではなく、優れたプロダクツを制作するうえで必要な知識や、リーダーとしてのスキル向上を目的とした内容に、最初は戸惑い気味だった学生も終盤では大きな満足感を抱いていた。


 このプログラムの重要な点は、受講学生が、この集中講義の収穫を各出身高専に戻って伝え、チームを編成して独創的なソフトウェアを開発することにある。この間の教育・指導は、先述の委員会がネットワーク越しに行った。


 成果がどのように現れるのか、今後が楽しみである。参加学生のなかには、すでに上記の条件を満たし、オリジナルのアプリケーションソフトを開発して、企業が注目する存在になっている者もいる。開発過程を目にしていたその企業の社長は、「理想的なIT人材」と絶賛し、共同開発を申し出ているのだ。当該学生の「リーダー育成プロジェクトのおかげです」という言葉は、設計された教育体系の重要さ、そして産業界と教育界の共同教育の大切さの証しに思える。

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