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2012/09/06 09:09

連載

[週刊BCN 2012年09月03日付 Vol.1446 掲載]

遺言書ブームとITの活用
ブレインコンサルティングオフィス 代表取締役・社会保険労務士 北村庄吾

略歴

北村 庄吾(きたむら しょうご)
1961年生まれ、熊本県出身、中央大学卒業。社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー。1991年に法律系国家資格者の総合事務所、Brainを設立。起業家の育成に力を入れ、第3次起業ブームをつくる。その活動はNHKなど多くのメディアで紹介された。全国の社会保険労務士のネットワーク(PSR)を主宰。
 私事で恐縮だが、弊社の新サービスである「相続・遺言・成年後見支援サービス」が、日本経済新聞夕刊の1面に紹介された。遺言書やエンディングノートがブームになっている。しかし、遺言書を作成しても、それを執行する人がいなければ、「絵に描いた餅」になる。また、紛失や盗難、改ざんの危険もある。エンディングノートは、法律的な効力という意味で、遺言書とは決定的な違いがある。冒頭に紹介したのは、自分の意思を確実に実現するための遺言書の作成、預かり、執行をトータルで支援するサービスを行うために、行政書士、司法書士、税理士等の国家資格者で組織する一般社団法人を立ち上げ、業務を展開するというものだ。

 新聞の1面に紹介されたということもあって、大きな反響をいただいた。それは、高齢者を対象とするビジネスを多くの企業が狙っているということでもある。国会で消費税の引き上げが決まり、景気の低迷が懸念される昨今だが、日本企業のビジネスの意欲にはすばらしいものがあると実感した次第だ。

 遺言書には、大きく二つの種類がある。公証人役場で作成する「公正証書遺言」と、自分で書く「自筆証書遺言」だ。遺言書キットというヒット商品は、「自筆証書遺言」である。公正証書遺言はそれだけで法律的な効力が生じるので、確実な方法ではあるが、基本的には公証人役場に出向かなければならない。しかも費用がかかることから、利用は増えてはいるものの、まだまだといった段階にある。一方の「自筆証書遺言」は、遺族が遺言どおりに遺産を分割しようとする場合に、裁判所の「検認」を受けなければならない。相続人が、裁判所に遺言書を持参し、開封する儀式である。また、すべての文章を自筆で記載しなければならない。一部でもワープロ打ちした箇所があれば、形式を満たしていないことになる。いずれの方法でも、遺言書があることを遺族が知っていなければ、意思が実現されない。

 ある企業が、遺影写真をデータセンターで預かるサービスを始めた。遺言書も、データセンターの活用や、今の時代に適合する形式を法改正によってつくるべきだと考えている。さらに、最近は、独居の人の「孤独死」も問題となっている。ITを活用した「見守り」サービスなども出てきている。

 あと30年もすると、人口の4割近くが65歳以上になる超高齢化社会。高齢化社会とIT。日本企業の底力に期待したい。

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