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2012/10/11 09:09

連載

[週刊BCN 2012年10月08日付 Vol.1451 掲載]

クラウドサービス再販体制構築の動き
SaaSクラウド・パートナーズ協会 専務理事 松田利夫

略歴

松田 利夫(まつだ としお)
1947年10月、東京・八王子市生まれ。72年、慶應義塾大学工学部管理工学科卒業。94年から山梨学院大学経営情報学部助教授に就任し、現在同学部教授。2000年11月、きっとエイエスピーを設立し、代表取締役社長に就任。現在、「SaaSクラウド・パートナーズ協会」の専務理事を務める。
 昨年の夏頃からその兆候は現れていたのだが、とくに今年の春頃から、クラウドサービスを種々取り揃えて再販する体制を整えるという動きがクラウド事業者の間で顕著にみられるようになり、しかも具体性を増してきたという実感がある。私たちがクラウドサービスの再販という考え方とその枠組みを国内市場に紹介してから、もう6年余りになる。当初は、まったくといってよいほど深く理解しようとする人がいなかった。それが、今では、お会いする方々の誰もが賛同の意を示し、理解しようと努めるという状況に変わってきた。クラウドサービスを再販するために、これまでの情報技術製品の販売とは異なる、新たな組織体制や技術的枠組みを整えることの重要性がようやく理解され始めたといっていいだろう。

 そのようななかで、クラウドサービスを拡販する目的でクラウドサービス・インテグレーションを引き受けるSIerの協業を進めておられる事業者のお話をうかがったり、データセンター事業者の方々から、再販をするためのクラウドサービスをできるだけ多く集めたいとの相談を受けたり、また、中小企業の社内情報システムをクラウド上へ移行するお手伝いを要請されたりといったことが私たちの周りで頻繁に起こるようになってきた。興味深いのは、相談に来られる方々が、情報技術産業の枠組みを越えて、商社、事務機器製造販売業、総合家電製造業などとさまざまな業種に広がってきたことである。これらの方々とお会いして印象深いのは、クラウドビジネスをマーケティング戦略や販売体制の視点から考えられて、クラウドサービスの再販プロセスを自身の製品販売プロセスと統合することに重点を置いて検討しておられる点である。これまで情報技術産業がけん引してきたクラウド市場において、マーケティング戦略や販売プロセスをより重視する他業種事業者が参入し、クラウド市場をけん引するプレーヤーに幅が出てきたことは市場の振興のためには望ましい傾向といえよう。

 第三者ホスティングによるクラウドサービスに付加価値を与えて再販するクラウドサービス・ブローカーという役割とともに、幅広い選択肢のなかからクラウドサービスを取捨選択して、ユーザーニーズに合うようにクラウドサービスを再構成するというクラウドサービス・インテグレータの役割が、市場振興の鍵を握る段階に入ってきたのである。

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