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2011/10/20 09:14

連載

[週刊BCN 2011年10月17日付 Vol.1403 掲載]

<IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!>49.半谷製作所(下) データの活用で利益創出

担当ITコーディネータのプロフィール
担当者:水口和美
所在地:愛知県名古屋市
実績:ITCであると同時に、経営改革や幹部研修などを手がけるコンサルティングファームのARUの代表を務める。中部地区を中心とする中小企業の経営革新で実績多数。
ITC
水口和美氏
 リーマン・ショックのあおりを受けて大幅に売り上げが減少した自動車部品製造の半谷製作所。しかし、2010年度にV字回復を果たした。水口和美ITコーディネータ(ITC)は、「2010年度は赤字決算になる企業が多いなかで、黒字にできた企業は評価が高い」とアドバイスした。しかし、経営状況が厳しいなかで目立ったIT投資をしてこなかったために、経済産業省が毎年実施している「中小企業IT経営力大賞」に応募する内容はなかったという。

 これには、水口ITCが「IT化とは、ハードウェアやソフトウェアを導入して活用することだけではない。データをうまく活用して利益を生み出すことも立派なIT化だ」と、活を入れた。

 そこで同社は今一度、利益を生み出すことができた理由を整理。二つのステップに分けてIT経営の実践を振り返ることにした。

 第1ステップとして、20 05年以降、経理情報と生産情報、その他の情報をデータベース上で統合管理。統合した全社の経営情報を、受発注・生産・検査・出荷・在庫・原価などのデータの見える化に活用した。具体的には、「Microsoft Excel」と「Microsoft Access」を駆使し、日報管理や予算申請、オーダー管理、文書管理、グループウェアなどを「見える化システム」として整備した。

 第2ステップとして、蓄積したデータを徹底的に分析し、作業改善に取り組んだ。2010年度の経営方針書における管理目標である品質6項目、コスト16項目、納期6項目、環境3項目、安全衛生3項目、その他9項目の達成に役立てた。

 例えば、設備の有効稼働データの解析結果に基づき、主要製造ラインの集約化と非効率設備の廃棄に着手し、工場内の大幅な空きスペースを確保。製造ラインを内製化することで外注加工費を50%削減できた。

 このほか、ブロードリーフの製造業向け動作分析システム「OTRS」を活用して、製造工程の作業分析と作業の最適化シミュレーションを実施。徹底した工数削減に役立てた。この結果、1年間で31人の要員と15%の人件費を削減した。

 こうした取り組みが評価され、「中小企業IT経営力大賞 2011」の優秀賞と特別賞を受賞した。隅田敏明・総務部部長は「毎日、地道に取り組んでいることが素晴らしいということに気がついた」と振り返る。(信澤健太)

製造業向け動作分析システム「OTRS」の操作画面

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