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2016/04/07 09:23

連載

[週刊BCN 2016年04月04日付 Vol.1623 掲載]

<世界とどう戦う?国産No.1ベンダーの挑戦【企業研究 富士通編】>第27回 既存資産も生かしたネットワークの可視化

 もはやあらためて強調するまでもないが、SDNへの注力は富士通だけの戦略ではない。むしろ、大手ネットワーク機器メーカーや総合ITベンダーなどの競合各社が市場をリードしているのが実情だ。そんななかで、富士通が強みとして訴求していくポイントとは──。(本多和幸)

 富士通は、少なくとも企業向けのSDNソリューション単体で儲けようと考えてはいないという。端的にいえば、顧客のITシステム・ネットワークを可視化することで棚卸しし、次の提案につなげていくツールとして位置づけているのだ。富士通のSDNの特徴について、清水聡・サービス&システムビジネス推進本部DC&ネットワークビジネス統括部ネットワークプロダクト推進部部長は、次のように説明する。
 「ネットワークだけでなく、オンプレミス、クラウドを問わず、サーバーやストレージなどを含めた物理、仮想両方のリソース、さらにはファイアウォールやロードバランサまで、ICTリソース全体の一元管理・制御を実現できる。その際、マルチベンダーでネットワーク機器や各種のハードウェア、ソフトウェアを適材適所に利用できるようにしているオープン性も大きな強み。シスコシステムズやパロアルト、アルバといったグローバルプレイヤーの製品に、インテグレーションの力でプラスアルファの価値を乗せたソリューションを提供している。また、オープンソースのソフトウェアも必要に応じて採用し、カスタマイズや、他システムとの連携のしやすさを追求している。マルチベンダーの製品、マルチクラウドなど、いろいろなサービスをお客様が利用することを前提とした運用管理を考え、提案していく」。
 例えば、SDNの領域でトップベンダーとして存在感を発揮するNECのソリューションと比べると、その方向性の違いは顕著だという。「ネットワークの障害対応や追加・変更などを完全に自動化できる仕組みをつくりたいというニーズがあれば、それはNECさんじゃないと応えられないかもしれない」と、清水部長は話す。一方で、「完全自動化の世界を実現するというのは、すべてのネットワーク機器を特殊な独自のプロトコルに対応したものに入れ替えて、あらゆる可能性を想定したネットワークを設計するということ。富士通のSDNは、特殊なプロトコルも使わないし、既存の機器をそのまま流用していただくこともできる。コスト面でのメリットには大きな開きがあると考えている」と、富士通ならではの強みもあるという。ネットワークの運用をSDNの導入で大幅に効率化したいというユーザーでも、既存の資産をなるべく生かしたいというニーズは根強い。現実的な提案でSDNの効果を最大化するという富士通の考え方は、一定の支持が集まりそうだ。 ...

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