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2012/11/15 09:21

連載

[週刊BCN 2012年11月12日付 Vol.1456 掲載]

<使いやすいIT管理製品とは?――日本クエストのソフト群に見る一考察>5.Notesデータの移行を安全・確実に実行 棚卸しから運用までを一元サポート

 国内企業向けコラボレーションツールとして、IBMの「Lotus Notes(Notes)」は一世を風靡した。だが、高機能なNotesから使い勝手を重視して別製品への移行を決断した企業がここ数年で急激に増えた。グループ会社全体で一つのツールに集約する動きや旧バージョンのサポート終了などがそうした動きの背中を押した。こうしたなかで、日本クエストの「Notes Migrator」が一躍注目を集めている。Notesの環境を並行運用しながら、マイクロソフトのExchangeやSharePointへ移すことが可能で、システムインテグレータ(SIer)の必須アイテムになっている。(取材・文/谷畑良胤)

システムコンサルティング
マネージャー
石井 洋介 氏
 日本クエストが提供するNotes移行ツールは、Notes環境をマイクロソフトの「Exchange Server」へ移す「Notes Migrator for Exchange」と、「SharePoint Server」へデータ移行する「Notes Migrator for SharePoint」の2製品を日本市場で提供している。Notesからマイクロソフトのコラボレーション環境へ移行するためだけに開発された専用ツールだ。

 このツールの最大の特徴は、他のQuest製品と連携し、移行前の詳細な分析から移行中の並行運用、Exchangeなどへ移行した後の運用管理までを一元的に支援できる自動化ツールという点にある。日本クエストの石井洋介・システムコンサルティングマネージャーによれば、「マイクロソフトは、同社コラボレーションツールへの移行製品として、『Microsoft Transporter Suite』という無償ツールを提供している。だが、当社を含め、より高機能なサードパーティ製品が登場したことで、2008年7月にツールの更新を中止し、移行パートナーのツールを推奨している」と話す。マイクロソフトが選定した移行パートナーにおいて、日本国内では日本クエストの「Notes Migrator」が唯一という。

 世界に比べて、Notesユーザーは国内に多く存在している。石井マネージャーは「米国では、とくにNotes移行というニーズが減り、多くの企業がNotesから他のグループウェアへ移した。だが、日本では、つくり込んだNotesが多く、移行したくてもできない企業が、まだ多くある」と話す。最近では、国産グループウェアを提供するメーカーが、こぞって「Notesリプレース/マイグレーション」を標榜し、移行キットを提供するなど、活動を積極化している。

 このような国産ベンダーの移行キットと「Notes Migrator」が根本的に異なる点としては、段階的に移行している過程で、例えば、NotesとExchangeのディレクトリなどを共有し、並行利用できることがまず挙げられる。一般的に行われているNotes移行は、新たに導入したグループウェアにNotesデータを完全に移行したあと、一度に使い始める。だが、「Notes Migrator」は使い方が異なる。例えば、1000人単位のNotes利用者環境を移行するとなれば、どれだけ急いでも1か月程度の移行作業が伴う。石井マネージャーは「一気に実環境に移す時にデータ移行ミスなどのリスクが伴う。また、グループ会社の場合、本社から始め、スケジュールに従って徐々に統合していきたいという要望も多い。その点、『Notes Migrator』ならば、NotesとExchangeのユーザー間でディレクトリや空き時間情報を参照しながら、段階的に移行することができる」と、リスクを回避しながら間違いのない移行が可能という。

 移行中のリスクに加え、多くのNotesユーザーは、Notesの稼働状況を把握できていない。「Notes Migrator」には「棚卸し機能」が搭載されており、Notesデータベースの数や容量、利用者数、使用頻度、デザイン要素などの情報を収集し、レポートを作成することができる。石井マネージャーは、「多くの企業は、社内にどれだけのデータベースがあるか、どのように誰が利用しているのか把握できていない。また、Notesもつくり込まれている。そうした場合に、IT管理者は情報を効率的に収集し分析することができる」という。この機能によって、利用頻度が低かったり、使い勝手の悪い機能をそぎ落として移行することで、データベースなどのムダを省くことができるのだ。同社では、「棚卸ししたあと、何をどう移行するかは、SIerが手がける。それ以外のムダな作業を自動化する提案を積極的に行っている」。

 また、移行後には、日本クエストが提供するデータ保護製品「NetVault」や仮想化環境のパフォーマンス監視とキャパシティ管理を行う「vFoglight」を使って、移行先のExchangeなどのデータ保護を施すことができる。最近では、クライアント/サーバー環境からNotesデータを仮想化環境へ移す需要が増えている。その際、「vFoglight」が威力を発揮するわけだ。

 日本クエストは、日本マイクロソフトとの連携を強化し、「Notes Migrator」を使ったNotesマイグレーションに関する活動を強化している。新版の「Exchange Server 2013」が登場するタイミングや「Office 365」への移行で需要が高まっているからだ。自社開発でつくり込み量が多いためにNotes移行を断念している企業では、こうしたタイミングで「Notes Migrator」を使った移行が加速する可能性は高い。


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