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2010/02/25 10:48

[週刊BCN 2010年02月22日付 Vol.1322 掲載]

Special Issue

<クラウド&ホスティング特集>サーバーホスティング 技術革新の波が押し寄せる (1/2)

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 サーバーホスティング業界に技術革新の波が押し寄せている。サーバー仮想化をベースとしたクラウドコンピューティングや省エネ、企業のITシステムの維持運用費の削減などの分野で、イノベーションが相次ぐ。2010年3月4日に開催される「HOSTING-PRO 2010(ホスティングプロ2010)」では、こうした技術革新を一堂に展示。今後のクラウドコンピューティングやホスティングビジネスの動向を予測するものになる。

クラウドや仮想化、省エネで動きあり

 HOSTING-PRO 2010は、日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)の有志メンバーが実行委員会を構成して開催するもので、今年で7回目になる。当初はホスティングの普及促進がメインだったが、クラウドコンピューティングなどの相次ぐ技術革新によってユーザーが急増。今回は、「より高度な利用・活用方法に焦点を当てる」(実行委員でJAIPAホスティング部会副部会長の田中邦裕・さくらインターネット社長)と意気込んでおり、HOSTING-PROのコンセプトの転換点にあたるとしている。

 厳しい事業環境が続くなか、ユーザー企業はITシステムの維持管理費の削減に力を入れている。顧客自身が所有するサーバーをITベンダーなどが運営するデータセンター(DC)に預ける従来型のアウトソーシングでは、コスト削減に限界がある。この点、一つのリソースを複数のユーザーで共有するマルチテナント型のクラウドコンピューティングは、これまでの1ユーザーでリソースを専有するアウトソーシングよりも価格競争力を発揮しやすい。このポジションに最も近いところに位置するのが、サーバーホスティングなのだ。

 ホスティングでは、もともと複数のユーザーでサーバーリソースを共有するマルチテナント型が主流。さらに、このところ技術革新が相次ぐサーバー仮想化や省エネは、こうしたホスティング事業者の「原価に直結する」(田中実行委員)だけに、技術の取り込みへの意欲は極めて高いという。例えば、顧客がサーバーを所有するケースでは、仮想化や省エネなどの技術を導入する際、必ず顧客の同意を取り付ける必要がある。また、顧客ごとにサーバーの仕様が異なるため、各社個別に対応する必要がある。この点、ホスティングになどに用いるハードウェアは原則としてベンダー側が所有しているため、サーバー単位はもとより、DC全体での最適化も図りやすい。

 クラウド型のシステムは、省エネ効果も大きい。旧来のDCの消費電力の構成比は、サーバーやネットワークなどのIT機器と空調、変圧器施設などの電源周りがそれぞれ3分の1を占めるといわれている。IT機器の省電力化が進む一方で、設計寿命や減価償却期間が長い空調や電源周りの省エネ化はどうしても遅れがちだった。いま、この領域にも技術革新の波が押し寄せており、高効率の空調や、電力変換ロスの少ない電源などの新製品が目白押しである。

 運用技術面でも、例えばこれまでDC内の室温を19℃に保っていたのを、サーバーの形状や空気の流量を増やすことで、より高い室温でも機材が傷まない手法が考案されつつある。電源周りでは、交流・直流の電力変換ロスを従来の数分の一に抑えたトランジスタが開発されるなどの技術進展が注目される。サーバー形状の変更や電源周りの設計は、個別のユーザー企業では、なかなか対応が難しい。規模のメリットが生かせるホスティングやDC事業者だからこそ、整合性の高い設備投資が可能になる。

 HOSTING-PRO 2010では、こうした技術革新の動向を、当事者のキーパーソンに直接、話を聞く絶好の機会。ユーザー企業だけでなく、SIerやソフト開発ベンダーにとっても、ビジネスのアライアンス先を見つける足がかりになる可能性がある。ぜひ足を運んでみたいものだ。


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