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2011/06/09 09:20

[週刊BCN 2011年06月06日付 Vol.1385 掲載]

Special Issue

<特集 デジタルサイネージ>必要な情報を届ける重要なツール

 今夏は、首都圏の企業や家庭を中心に節電を要請されており、15%の電力削減目標が掲げられている。オフィスの照明を落としたり、エアコンの冷房温度を高くしたりすることに始まり、夏期休暇を長く設定するなど、企業の間でさまざまな削減対策が練られている。この状況下、街頭の「デジタルサイネージ(電子看板)」も節電の対象となる可能性が高い。だが、病院や空港など、公共性の高い場所で使用されているデジタルサイネージは、重要な情報を知らしめるためのものなので、電源オフにするわけにはいかない。デジタルサイネージソリューションを提供するベンダーが目指すのは、こうした社会インフラにおける重要な拠点へ導入することで、デジタルサイネージを「必要不可欠なもの」にする展開だ。

設置が欠かせない場所への導入を狙う

銀行、空港、病院に設置
必要とする人に求められる情報を


 最近、鉄道各社は電力使用量のグラフを駅構内のデジタルサイネージに表示し、乗客に知らせている。地震直後と比較して、広告などのコンテンツも戻ってきてはいるが、今夏の節電対策によって、街頭のデジタルサイネージの電源を切られる可能性がある。広告だけを目的とするのでは不要不急とみなされ、電力を食うということで消されてしまうだろう。だが、本当に必要な情報を流しているデジタルサイネージなら、話は別だ。

 ここで情報を伝達するツールについて整理しておこう。今回の大震災においては、とくに重要な役割を果たしたのがTwitterをはじめとするインターネットだ。だが、役に立つ情報をつぶやくユーザーは確かに多かったが、匿名であるせいもあって誹謗中傷やデマを書き込むユーザーも散見されたようだ。また、テレビは不特定多数の人に情報を流すという点では絶大な効果を発揮したものの、マスメディアというだけあって、被災者などが本当に欲する情報を得るには不向きな面がある。

 その点、デジタルサイネージはインターネットやマスメディアとは異なり、病院の待合室、駅、空港、銀行など、社会インフラとしての重要な拠点に設置され、時々刻々と変化する、必要な情報を「その情報を欲する特定の人たち」に届けることができるのだ。

クラウドでアプリ連携を実現
省電力サイネージに挑戦も


 サイバーステーションは、自社のクラウド型のデジタルサイネージシステム「デジサイン」を情報プラットフォームにしようとしている。ユーザーはパワーポイントなどで作成したオリジナルコンテンツを流したり、サイバーステーションがあらかじめ用意した200以上のコンテンツを「コンテンツバンク」から選んで利用することができる(月額課金方式での利用)。また、さまざまなアプリケーションと連携するためのAPIを提供することで、ウェブの情報、データベースと連携する仕組みを構築。さまざまなウェブアプリケーションと連携して必要な情報を画面に表示することも可能だ。

 また、デジタルサイネージを現下の「節電要請」に応えるものにするため、岡谷エレクトロニクスでは、ハードウェア、ソフトウェアメーカーとの協業により、省電力のデジタルサイネージに挑戦する。

 岡谷エレクトロニクスは、デジタルサイネージソフトウェアメーカーのSCALA、組み込み向けグラフィックスLSIを提供するアクセル、そして産業用PCメーカーの台湾Lanner社と組んで、業種・業態や設置場所に合わせて、ソリューションを開発していくとのことだ。

 本当に必要な情報を社会インフラの重要な拠点で流すことはデジタルサイネージの重要な役割だが、オフィスや教育など、設置場所やシーンによってさまざまな使い方をすることができる。今、デジタルサイネージは、広告・販促→節電→不要なものから、社会生活に不可欠なツールへと脱皮する過渡期にある。

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