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2012/08/02 09:27

[週刊BCN 2012年07月30日付 Vol.1442 掲載]

Special Issue

<プロジェクター特集>エプソン販売 使い勝手を高めてユーザーに人気を博す 全国に整備したサービス体制も後押し

 エプソン販売(平野精一社長)では、主力製品であるビジネスプロジェクターの販売が好調だ。今年1~3月に展開したキャンペーンが功を奏して、4月以降も販売台数を伸ばしている。その要因として、用途や利用場所に応じた利便性を追求し、ユーザーのニーズに対応する製品を市場に投入していることが挙げられる。アフターサービス体制を確立してビジネス系の販売パートナーが売りやすい環境を整えていることも後押ししている。

成功裏に終わった「お得祭り2012」

販売推進本部 VP MD部
部長 久保厚氏
 エプソン販売は、今年1月から3月まで「お得祭り2012」と題し、プロジェクターに、ワイドスクリーンを添付するキャンペーンを実施した。この施策が市場に評価され、1月はシェア約58%(富士キメラ総研調べ)という高い数値を記録した。キャンペーンが終了した4月以降も、シェア約54%(同)を占めるなど好調に推移。販売推進本部VP MD部の久保厚部長は、「4月以降は、キャンペーンの時に対象外だったスタンダードモデル『EB-S02』『EH-TW400』が爆発的に売れている」と理由を語る。

 なかでも、「EB-S02」はSVGAモデルながら3万円台後半という手頃な価格のため人気を博している。久保部長は、「一般オフィスでは数人の会議で活用している。小規模な会議でも気軽にプロジェクターを使うという利用シーンが出てきている」といい、新しい用途が生まれていることを説明する。

 「EH-TW400」は高解像度のWXGAに対応しているので、大画面の画像が見やすいだけでなく、明るい部屋でも動画や静止画を鮮明に映し出すことができる。さらに、同モデルはHDMI端子を搭載していて、映像機器やゲーム機器と簡単に接続できるので、ホームユースも可能となっている。「SOHOなどがビジネスとホームで兼用する利用法も増えている」(久保部長)と実情を語る。オフィスやSOHOなどで新しい用途を生み出すことができたわけだ。久保部長は「プロジェクターの用途のすそ野が広がれば、一気に市場が拡大する」と見込んでいる。このことは、プロジェクターの販売会社にとっても顧客層を広げるチャンスが出てきたことを意味する。

 また「EH-TW400」については、画面の歪みをスライドで補正する「ピタッと補正」機能がユーザーに好評を博している。プロジェクターの設定に時間をかけたくない企業などでは、会議を円滑に進めるツールとして使われることが多い。久保部長は、「こうした使いやすさが、プロジェクター販売の好調の原動力になっている」と自信をみせる。


充実の保守サービスで販社を支援

 エプソン販売のプロジェクターの売れ筋モデルは、「EB-S02(現行発売モデルはEB-S02H)」と「EH-TW400」の2機種だけではない。例えば、製薬業界で売れているのは持ち運びに便利な「EB-1776W」「EB-1771W」「EB-1761W」「EB-1751」などのモバイルモデルだ。久保部長は、「製薬業界では、MR(医薬情報担当者)が持ち運ぶことを前提として、薄さや軽さ、そしてやはり『ピタッと補正』機能が求められる。このEB-17シリーズの『ピタッと補正』機能は、自動でスクリーンに合わせるスクリーンフィットや自動タテヨコ補正機能が特徴である」と、モバイルモデルの特色を説明する。モバイルモデルは、MRが病院の医師などにプレゼンテーションするためにプロジェクターを携行するというやり方を根づかせたのだ。また、スマートフォンやタブレット端末などを無線LANで接続して、必要な資料をプロジェクターに投写することができるアプリケーション「Epson iProjection」もモバイルモデルの需要増につながっている。

 同社のプロジェクターの売れ行きが好調なのは、製品の機能を高めていることが大きな要因となっている。しかし、それだけが理由ではない。忘れてならないのは、サービスの充実ぶりだ。プロジェクターの設置工事までを請け負うサービス体制が全国で整備されており、さらに導入後の保守サービスも展開していることが販売の拡大を後押ししている。従来、プロジェクターの取り付けや故障時の取り替えは、販売業者が対応するケースが多かった。だが、メーカーがサポート体制を整えたことによって、ビジネス系の販売パートナーが安心してプロジェクターの導入を提案できるようになった。

 久保部長は、「業界によって、プロジェクターの用途は異なる。そうしたさまざまなニーズに対応していくことが、市場をリードするメーカーの使命と認識している」とアピールする。多様化するユーザーニーズに対応し、プロジェクターの使い勝手を高める。そしてまた、充実したアフターサポート体制を確立するエプソン販売。この勢いをそのままに、今年度(2013年3月期)は、12万台の販売台数を狙う。

(写真/横関一浩)

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