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2012/11/29 09:22

[週刊BCN 2012年11月26日付 Vol.1458 掲載]

Special Issue

<対談 テンダ(ユニファイジャパン)×日本マイクロソフト>情報システムの抜本的見直しが進む グローバル経営への最適化が急務

 経営のグローバル化が進むなかで、ユーザー企業の間では、フロントエンドシステムを抜本的に見直す気運が高まっている。スマートデバイスとクラウドコンピューティングを活用することで、世界のどこにいても、いつでも情報を共有できる技術的裏づけが整ったことも、新システムへの移行を後押しする。テンダグループで、従来の個別最適型のエンドユーザーコンピューティングからグローバル最適型への移行を支援するテンダ(ユニファイジャパン)の小林茂社長と、新時代のプラットフォーム製品群を次々と投入している日本マイクロソフトの藤本寛業務執行役員に話をうかがった。

テンダ(ユニファイジャパン)
社長
小林 茂 氏


ノードソン日本法人社長、投資ファンド会社などを経て、2011年4月、テンダグループのユニファイジャパンの社長に就任。同年10月、テンダホールディングス取締役。12年6月、テンダ社長に就任(兼任)。米サンフランシスコ州立大学客員教授。


日本マイクロソフト
業務執行役員
クラウド&ソリューションビジネス
統括本部長
藤本 寛 氏


外資系ソフトウェア企業を経て、2011年1月より日本マイクロソフトで業務執行役員クラウドサービス&プロダクティビティプラットフォーム営業本部長。同年7月、業務執行役員クラウド&ソリューションビジネス統括本部長に着任。

時代にそぐわなくなっている
エンドユーザーコンピューティング

──スマートデバイスとクラウドコンピューティングの組み合わせによって、企業のフロントエンドシステムは大きな変化を遂げようとしています。パートナーシップを結んで、新しい時代のフロントエンドシステムの移行支援に取り組んでおられるテンダ(ユニファイジャパン)と日本マイクロソフトに、まずは、今の変化についてうかがいます。

小林 テンダ(ユニファイジャパン)は、米Unify社が開発しているNotesアプリケーション移行サービス「Composer(コンポーザー)」の国内販売を手がけていることから、フロントエンドシステムの変革はとても身近に感じています。「Composer」は、IBMのLotus Notes上で稼働する古いアプリケーションソフトを、Microsoftの「.Netアーキテクチャ」ベースのアプリへ自動移行するソフトウェアということもあって、「.Netアーキテクチャ」の国内での推進役を担う日本マイクロソフトと密接なパートナーシップを組んできました。

 Lotus Notesは、グループウェア市場を開拓した先駆的存在ですが、今となっては少々時代にそぐわなくなっているのも事実です。Lotus Notesの最大の特長の一つに、基盤上にさまざまな業務アプリを手軽につくることができる、ということがあります。これによって、コンピュータのリソースをユーザー自身が自由自在に使うことができる「エンドユーザーコンピューティング」の時代を切り開いてきました。しかし、ご指摘の通り、スマートデバイスとクラウドコンピューティングが登場し、時代はグローバル統合型へとシフトしつつあります。

藤本 当社は、スマートデバイスと従来のパソコン向けのOSを統合した「Windows 8」と、クラウドコンピューティングを支える機能を大幅に拡充したサーバー用OSの「Windows Server 2012」を、相次いで投入しています。近くオンプレミスとクラウド環境の両方に、よりシームレスに対応する「Office」の新しいバージョンもリリースする予定で、スマートデバイスとクラウドコンピューティングを軸とする新しいフロントエンドシステムを支える仕組みを一段と充実させています。

 エンドユーザーコンピューティングは、Windowsをはじめとする当社製品群が少なからず貢献してきた分野で、一時代を築いたという意味で、今でも輝きを失っていません。しかし、従来のエンドユーザーコンピューティングは、その構造上、社内の内向きの仕組みになっている。企業経営が急速にグローバル化していくなかで、ここが時代にそぐわなくなっている点だとみています。

非効率なアプリ開発から脱却
グローバルでの情報共有基盤に

──では、これからのフロントエンドシステムは、どのようなかたちがより望ましいとお考えですか。

小林 ここ4~5年、「Composer」を扱ってきた経験から申し上げると、Lotus Notesを使ってきた顧客の多くが膨大な数のNotesアプリをつくり続けていて、藤本さんのおっしゃる通り、これらはことごとく社内向けなんです。ある大企業ユーザーのケースでは、ざっと数千種類のNotesアプリを開発していました。

 エンドユーザーコンピューティングの名の下に、文字通りエンドユーザーが自分の使い勝手のいいアプリを開発し、担当者が変わると前のアプリの使い方が十分理解できず、また自分の使いやすいアプリをつくってしまう。先の大企業ユーザーの例ですと、使われなくなったアプリ機能の割合は3~4割とみられますが、これではいくらなんでも非効率ですよね。

藤本 担当者レベルでつくったアプリは、どうしても個別最適、あるいは個人最適になりがちです。コンピュータの発展期ならともかく、今、日本のIT市場は成熟期に入っています。さらに、ユーザー企業の多くが海外市場に目を向けるグローバル経営が主流になっているなかで、個別・個人最適タイプのアプリは、情報共有という観点からも好ましくありません。

 今年10月、当社は、トヨタ自動車様が当社の電子メール・スケジュール「Exchange Server」や情報共有・検索の「SharePoint Server」、リアルタイム・ユニファイドコミュニケーションの「Lync Server」などのプラットフォームを全面採用したと発表しました。同じく10月、旭化成様が同様の当社コミュニケーション基盤の採用を発表。他にもお客様導入事例として公開している通り多くのグローバル企業が当社フロントエンドシステムの採用を相次いで決めています。


「Composer」で自動移行を支援
ほぼ自動でデータを移行

──フロントエンドシステムに対する大手ユーザー企業の並々ならぬ改革意欲が伝わってきますね。グローバル視点であることや、全体最適化へのニーズに合致している表れではないでしょうか。

小林 個別アプリを開発する時代は終わり、グローバル経営に役立つスピード感や徹底した標準化、そして、できる限りの簡略化が求められています。過去とは比べものにならないほどの情報過多の状況下で、先の大手ユーザー企業のように、情報の整理整頓やデータリンクが、グローバル経営の視点で行われることがポイントです。つまり、今、必要な情報システムは、担当者の仕事を楽にするためのアプリ開発ではなく、本当の意味でグローバル経営に役立つ情報共有基盤なのですね。これを担うプラットフォームとして最適なのが、Microsoftプラットフォームだと捉えています。

 当社の主力取り扱い製品である「Composer」は、「.Netアーキテクチャ」環境で動作するアプリであれば、「Exchange」や「SharePoint」をはじめ、さまざまなソフト開発ベンダー(ISV)が開発しているフロントエンドシステムへ「Lotus Notes」のデータを移行することができます。データ分析から始まって、実際のデータ移行の作業はほぼ自動で行われ、約8割が手を加えずにそのまま移行できます。ユーザーのIT資産であるアプリの数が多いほど移行作業の負担は大きくなるので、データ移行をためらっているユーザー企業は少なくない。フロントエンドシステムの環境が大きく変わっている今だからこそ、ユーザーには「Composer」を使って最新の環境へ移行してほしい。

藤本 ビジネスマンの多くが使っているソーシャルメディアは、世界中のどこにいても、いつでもアクセスできることから爆発的に普及しました。スマートデバイスの特徴の一つであるタッチパネルの操作も、モバイルデバイスの操作性を飛躍的に高めたということから評価されています。マイクロソフトでは、こうした潮流をリードする製品開発を行っていて、テンダ(ユニファイジャパン)が提供する「Composer」での移行支援にはとても助けられています。

 少し未来の話をしますと、今はまだキーボードや画面を指で操作するユーザーインターフェース(UI)ですが、これからは、例えば当社の「Kinect」コントローラのように、人の動作を読み取ったり、会話しながら操作したりといった人間本来のコミュニケーションにより近いUIへ発展していくはずです。もちろん、これを支える「Windows Azure」のようなグローバル対応のクラウドサービスも、一段と発達するのは間違いないでしょう。こうした将来の新しいビジョンを積極的にユーザーに示していく姿勢が、成熟する国内市場に漂う閉塞感を打破すると考えています。

──本日はありがとうございました。

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