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2014/06/30 11:00

Special Issue

SIerなら知っておくべき! 急伸する「kintone」の開発者コミュニティと3つのメリット

 独自開発のクラウド基盤「cybozu.com」を提供しているグループウェアベンダーのサイボウズ。青野慶久社長は、「2014年度(14年12月期)は、利益のすべてをクラウド事業に投資する」と、クラウドビジネスの拡大を鮮明に打ち出している。その中核が、業務アプリを簡単に構築できるPaaS「kintone」だ。2011年11月にサービスを開始して以来、すでに有料契約数は1500社を超え、今年3月だけで164社が契約するなど、著しい伸びをみせている。

 サイボウズは、開発プラットフォームとして「kintone」を普及させるために、パートナーとの連携強化を重視。4月には、「クラウド時代のSIビジネス」をテーマに、「kintone」の最新情報や事例などを紹介するSIer向けセミナーを開催し、会場はいずれも補助席が埋まるほどの盛況ぶりだった。さらに、エンジニア向けの公式コミュニティサイト「cybozu.com developer network」(以下、「developer network」)を開設。エンジニア同士で情報交換できる場を設け、「kintone」を使った開発の支援に力を入れる。

パートナー向けセミナーの登壇者

4月に開催した全国2か所でのパートナー向けセミナーも盛況だった
(写真はパネルディスカッションに登壇した3名)

開発者同士が自由に情報交換できるコミュニティ エバンジェリストも質問に回答

 「developer network」は、「kintone」の開発に関してメンバー同士でやりとりできるコミュニティサイト。13年7月に開設した技術情報サイト「cybozu.com developers」を拡張したもので、Facebookアカウントまたは名前・メールアドレスでメンバー登録すれば、SIer、エンドユーザーを問わず、誰でも無料で利用することができる。

 発起人であるサイボウズ株式会社 システムコンサルティング本部の後迫孝氏は、「『developer network』は、『kintone』の開発に関する問題をすぐに解決したい、というエンジニアのために開設したサイト。あらゆる業種業態の顧客に沿った業務システムを『kintone』で実現していくためには、『kintone』の開発基盤としての可能性を広げていかなければならない。そこで、無償で課題を解決したいエンジニアを対象とし、スキルアップの場として活用いただきながら、『kintone』の可能性を模索してもらうために設立した」と、狙いを説明する。

サイボウズの後迫孝氏

システムコンサルティング本部の後迫孝氏

 「developer network」の特徴として、エンジニア同士で情報交換し、課題を解決するヒントや具体的なテクニックを得られる「コミュニティ」、「kintone」をじっくりと無料で試せる「1年間の開発者ライセンス」、豊富な「Tips・サンプルプログラム」の三つが挙げられる。

 「developer network」のコミュニティで質問すると、サイボウズの社内エンジニアだけでなく、「kintone」ビジネスを手がけるSIerや個人事業主など、メンバー登録している社外のエンジニアも回答する。後迫氏は、「サイボウズでは、こうした『kintone』に関する情報を頻繁に発信するエンジニアを『kintoneエバンジェリスト』と呼んでいる。通常のサポートセンターでは、開発関連の質問までは受け付けることができないが、『developer network』では、知見をもったエバンジェリストから情報を得ることができる」と、心強いコミュニティを活用するメリットを訴える。

1年間の「開発者ライセンス」と「Tips・サンプルプログラム」でエンジニアの開発を強力に支援

 開発・技術の発信をしやすくするために、「developer network」の登録メンバーに対して、ユーザー数2、ディスク容量4GBの「kintone」の環境を1年間無料で利用できる開発者ライセンスを提供。通常の「kintone」の無料試用期間は最大30日間で、エンジニアからは「案件に合わせた開発・検証の時間が足りない」という意見があったため、それに応えた形だ。この「開発者ライセンス」の提供によって、エンジニアは開発基盤としてじっくりと「kintone」を利用できる。

 さらに、「developer network」では、ブログのような形式で、開発ノウハウを発信する「Tips」や、具体的なアプリを例に用いたJavaScriptカスタマイズのサンプルプログラムなどを紹介。例えば「Tips」では、「安全に在庫管理を行うテクニック」と題し、実際に在庫管理で起こりうる問題を例示しながら、「kintone」のAPIでそれを解決する処理方法・サンプルプログラムを紹介している。また、JavaScript カスタマイズの基本的な使い方を連載形式で解説した「はじめよう kintone JavaScript API」シリーズは、第5回まで掲載している。

「Tips」の例

掲載している「Tips」の例

 「従来のAPIドキュメントだけでは、具体的な活用イメージがつかめなかったり、開発のコアとなる内容まで十分に解説できなかったりすることがあったため、『Tips』の公開を始めた。これらは、実際に『kintone』案件の実績をもつエバンジェリストや、『kintone』自体の開発に携わっているプログラマが寄稿して解説しているので、本当に“使える”ノウハウが詰まっている」(後迫氏)。エンジニアは、「kintone」の実際の開発案件で、これらの「Tips」やサンプルプログラムを活用し、顧客の課題解決に貢献することができるのだ。

 「developer network」のユーザーは、4月10日の開設から2か月で500人を突破。現在、およそ毎日10人ずつ登録者が増えているという。コミュニティには毎日1~2件の質問が書き込まれ、メンバーが活発に活動している様子がうかがえる。『Tips』については、年間50本の掲載を目標に掲げていたが、6月中旬の時点で、すでに30本以上掲載されているという。コミュニティの書き込みや『Tips』の項目が増え、充実すればするほど、実際の開発の参考になり、顧客のニーズに合ったシステム構築をスムーズにできるようになる。
■「developer network」の3つのメリット

1.コミュニティを通じて質問できる
……オンラインコミュニティに参加し、Q&Aスタイルで「kintone」の技術周りに関する情報交換が可能

2.開発者ライセンスを申し込める(1年間無償)
……数か月の期間を要するシステムの開発にあわせ、開発基盤を最大1年間、無償で利用できる

3.Tipsやサンプルでノウハウを学習できる
……APIドキュメントだけではわからない、実用性の高いノウハウを学ぶことができる

cybozu.com developer network
cybozu.com developer networkにアクセスする


 サイボウズは「developer network」の活性化とあわせて、6月に公開した「プラグイン」機能をはじめとするAPI関連の新機能搭載も約2か月ごとに実施するなど、製品開発・サポートの両面からエンジニアを支援している。進化を続ける「kintone」、そして「developer network」に、今後も注目が集まることは間違いないだろう。

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