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2014/08/29 14:45

Special Issue

高い信頼性と充実のスペックをもつ名古屋の最新データセンター

 名古屋の中心部、名古屋市営地下鉄丸の内駅から徒歩2分という場所に、地上10階建てのビルがそびえ立つ――。名古屋に本社を置く通信キャリアの中部テレコミュニケーション(ctc)は、2014年2月、中部地域最大級となる1000ラック規模のデータセンター(DC)「CTCデータセンター名古屋丸の内」を開設した。都心部にこだわった立地や、充実した電源設備、高い耐災害性、建物内への通信局設置など、通信キャリアならではの強みを活かして高い信頼性と充実のスペックを実現した最新のDCをご紹介しよう。

電源・立地で有利な都心型ハイスペックDC


 ctcのDC事業は、2000年の「CTCデータセンター名古屋駅南」からスタートした。「CTCデータセンター名古屋丸の内」は、2009年の「CTCデータセンター名古屋栄」に続く三つ目のDCだ。ctcが郊外に比べて地価の高い都心部にDCを建てる理由は、電源・立地の点で有利だからだ。

CTCデータセンター名古屋丸の内外観

 まずはDCの生命線、電源だ。「CTCデータセンター名古屋丸の内」は、3回線特別高圧スポットネットワーク受電方式を採用している。これは、特別高圧変電所から3回線で受電し、災害などで1本の電力線が切れても電力供給が止まらない信頼性の高い受電方式だ。さらに、大型ガスタービン方式の非常用自家発電設備(EG)と48時間分の備蓄燃料を用意。無停電電源装置(UPS)も設置し、二重三重の停電対策を施している。

 アクセスのよい都心部ならではの立地を活かし、サーバー等の機器障害時にメーカーやベンダーなどの保守部隊がすぐに駆けつけられる点も大きな魅力だ。電車等の公共交通機関はもちろん、高速道路からでもアクセスしやすい。駆けつけ時間の短縮は障害復旧時間の短縮に直結する。

 そして、地震や津波、浸水などの被害を受けにくいことは、DCの大切な立地条件。内閣府は、南海トラフで大地震が起きた場合、名古屋港に最大5mの津波が到達すると予測している(※1)。「CTCデータセンター名古屋丸の内」は、その名古屋港から約10km離れた熱田台地と呼ばれる海抜10mの高台にあるので、津波被害のリスクは極めて低い。また、名古屋市が発表した洪水・内水ハザードマップ(※2)によると、大雨による浸水被害がほとんど起きない地域(浸水深0.2m未満=道路冠水程度)に該当している。

床荷重1.5t/m2・電源容量最大20kVAのハウジング設備とDC内に設置した通信局


 床荷重は、1ラックあたりの機器収容効率を左右する重要なファクター。床が重さに耐えられないとサーバーを乗せることができず、ラックのスペースが空いていても、重量オーバーで複数ラックを契約しなければならないケースもある。従来の一般的なDCは700kg/m2前後だが、「CTCデータセンター名古屋丸の内」は、最大1.5t/m2と2倍以上の重さに耐え、1本のラックに多くの機器を収容できるため、ラックの契約本数を抑えることができる。

 サーバーの収容度が上がると、必要な電源容量が増える。電源容量が1ラックあたり3~6kVAというDCが多いなかで、「CTCデータセンター名古屋丸の内」は最大20kVAという大容量電源を用意。これは日本でもトップクラスだ。

 多くのサーバーを常時稼働させるため、空調の冷却能力も重要になる。「CTCデータセンター名古屋丸の内」は、壁横から冷気を出し、暖かい空気を決まったエリアに排出し、冷たい空気と暖かい空気を混ざらないようにすることで効率よく冷却するホットアイルキャッピング方式を採用。室内温度は常時24±2℃を保っている。

効率的な空調環境を実現したハウジング室

 もう一つの強みは、建物内に通信局を設置していること。通常、通信局からDCまでの“ラストワンマイル”は1本の通信ケーブルでつなぐことになる。しかし、災害や事故などでこの通信ケーブルが切れてしまうと、通信できなくなってしまう。「CTCデータセンター名古屋丸の内」はビル内に通信局があるので、“ラストワンマイル”は厳重に守られた館内にあり、災害や事故によって通信ケーブルが切れるリスクがない。通信網そのものは、異ルートで複数のバックアップがあるので、災害時に1本が切れても通信を維持できる。通信キャリアであるctcならではの強みだ。

耐震レベル震度6強の建物免震構造


 DCの建設にあたっては、免震構造を採用し、地盤の強度を表すN値が50度以上の強固な地盤に、地下42mまで15本の杭を打ち込んだ。その上に、揺れを軽減する積層ゴム12基とオイルダンパー4基、地震の振動を長周期化する滑り支承3基を設置。震度6強の地震が起きても、躯体や内部への被害はほとんど発生しないという。

 震度6強の地震が発生して地表で500ガル規模の揺れが生じた場合、「CTCデータセンター名古屋丸の内」のハウジングフロアでは、サーバーの動作に支障のない200ガル程度まで抑えることができる。地震に強いDCを利用すれば、企業は信頼性の高い事業継続計画(BCP)を策定することができる。

大切な情報資産を守る厳重なセキュリティ体制


 セキュリティ対策も万全だ。DCには24時間365日、担当者が常駐しており、訪問者は五つのゲートを通らないとサーバールームに入室できない。一つ目は、建物の入館。あらかじめウェブで申請していないと、建物内にすら入れない。二つ目は入り口の受付。担当者にて本人確認、事前申請内容、持ち込み物品等のチェックをクリアし、初めてセキュリティエリアの入室に必要なICカードを入手できる。三つ目と四つ目のゲートを通過する際には、このICカードが必要だ。五つ目は、生体認証と連動した共連れ防止のサークルゲート。共連れを防止するため、体重による制限等を設けており、成人男性二人分相当の荷重がかかると通過できない。もちろん、館内のあらゆる場所で監視カメラによる監視・録画を行い、不審な行動を24時間監視している。

「CTCデータセンター名古屋丸の内」のエントランス

マルチベンダーに対応、全国からの利用を想定


 ctcのDCは、マルチベンダーに対応している。メーカーやベンダーによる設置制限はなく、ユーザーはあらゆる機器を設置することができる。ハウジング設備もバリエーションに富んでおり、フルラック、ハーフラックのほか、スペース貸しも行っている。ラック一体型のサーバー等は、DC側で準備したハウジングラックに収容できないので、スペース貸しが便利。大規模な収容スペースを必要とする案件ではフロアごとの貸し出しの相談もできるという。

 信頼性の高さを活かした遠隔地バックアップだけでなく、東京・大阪間にある名古屋という立地を活かし、低遅延の環境で、ミラーサーバーを構築することも可能だ。

通信キャリアの強みを活かした豊富な通信サービスとDC間ネットワーク


 ctcは通信キャリアの強みを生かし、専用線サービスから広域イーサネット網サービス、インターネット接続サービスまで、さまざまな通信サービスを提供している。さらに、名古屋丸の内・名古屋駅南・名古屋栄の三つのDCと、ctcが提供するクラウドサービスをつないで、異なるDCに設置したサーバーをあたかも同じDCにあるように扱うことができるネットワークサービス「3DCネットワーク」を用意。サーバーの重要度に応じて利用するDCを選択でき、例えば、クリティカルな運用が必要なサーバーは「CTCデータセンター名古屋丸の内」で信頼性を確保し、バックアップサーバーは「CTCデータセンター名古屋駅南」に置いてコストメリットを追求するといった利用にも対応する。

 自社でのサーバー運用は、床荷重や電源容量、空調設備などの制約や、必要に応じた増強費用に悩まされることになる。電源や通信回線の信頼性も欲しいし、災害時のBCPも重要だ。高い信頼性とスペックを備えた「CTCデータセンター名古屋丸の内」は、中部圏はもちろん、全国の企業にとって注目のDCだ。(取材/執筆:柳谷智宣)

※1……内閣府 南海トラフの巨大地震モデル検討会「南海トラフの巨大地震による津波高・浸水域等(第二次報告)」より
※2……名古屋市「あなたの街の洪水・内水ハザードマップ」より


中部地区最大級、都心型ハイスペックデータセンター
CTC DATA CENTER 名古屋丸の内
http://business.ctc.jp/marunouchi-dc/


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