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2014/09/11 10:43

[週刊BCN 2014年09月08日付 Vol.1545 掲載]

Special Issue

日立(中国)信息系統 中国市場で商機増す「JP1」 拡大する自動化・監視ニーズに対応

 日立製作所の中国現地法人、日立(中国)信息系統=Hitachi (China) Information Systems(HISS、許亦武総経理)が提供する統合システム運用管理ソフトウェア「Job Management Partner 1(JP1)」が好調だ。中国のオートメーションソフトウェア市場のシェアにおいて、2年連続トップ3入りの評価を得ている(米IDC調べ)。好調の背景には、中国でシステム運用管理に対する需要が、大きく顕在化してきたことがある。日系企業、そして中国企業に、「JP1」の販売先は広がっている。

運用管理の需要が広域化

林朋典
軟件事業部副事業部長
 日立(中国)信息系統(HISS)は、2003年に中国市場に本格的に進出し、統合システム運用管理ソフトウェア「Job Management Partner 1(JP1)」の販売を開始した。発売当初は、システム運用管理に対するユーザーのニーズは高いとはいえず、とくに中国企業では、人手によりIT運用・管理を行う企業が大半を占めていた。しかし、著しい経済成長に伴い、人件費をはじめとする中国での運用管理コストは年々増加。これによって、従来の人手による運用管理を、システムで効率化したいというニーズが顕在化してきた。林朋典・軟件事業部副事業部長は、「最近では、運用管理が必要だから解決策を提案してほしいと、お客様のほうから引き合いをいただくケースが増えている。明らかに市場は様相を変えている」と語る。「JP1」の販売数も順調に増加しており、2012年からは、中国のオートメーションソフトウェア市場のシェアにおいて2年連続トップ3入りの評価を得ている。「システム運用管理の市場の伸びを上回る速度で売れている。日系企業・中国企業ともに、幅広い業種のお客様に導入いただくことが増えてきた」と、林副事業部長は好調ぶりを示す。

拡大する自動化・監視ニーズに対応

 運用管理のなかでも、とくに増えているのがシステムの自動化と監視に関する引き合いだ。人手を介しての運用管理は、コスト上昇によって費用対効果が希薄化したり、どうしても誤操作が出てきたりという問題もある。「JP1」は、日々のITシステム運用の自動化を実現する「JP1/AO(※1)」を提供。林副事業部長は、「とくにデータセンタービジネスを手がける企業では、従来のユーザーのシステムを見守るハウジングから、ホスティングやクラウドサービスへとビジネスを移行させるケースが多く、システム構築・運用操作の自動化に対するニーズが急増している」と説明する。

 「JP1/AO」では、データセンター、クラウド、企業内システムでよく使われる一連の運用操作のパターンをコンテンツとして提供。コンテンツに沿って運用操作を自動化する。また、コンテンツを作成することで、自動化の対象とする運用操作を追加していくことができるという特徴を持つ。さらに、夜間などのバッチ処理のスケジューリングに対しては、「JP1/AJS3(※2)」を提供。業務運用の自動化により、作業ミスも減少させることができる。

 監視に関しても、企業の成長につれてシステムが複雑化したことで、人手による監視の負担が大きくなったことから、ソフトウェアに置き換えたいという要望が増えた。そのため、昨年新たにラインアップに加わったネットワーク監視「JP1/Cm2」が好調となっている。この製品により、ネットワーク設備やサーバー、パソコンなどのハードウェアの監視が増強され、「JP1」はミドルウェアやデータベース、アプリケーションも含めて、システム全体の監視に対応可能となった。監視範囲もユーザーの要望に合わせて柔軟に設定できる。

サポート体制も万全

汪楠
軟件事業部技術本部本部長
 HISSでは、「JP1」の導入・保守サポートについても万全な体制を整備している。導入支援では、HISSのSE部隊が現地で適切なアドバイスを行う。例えば「JP1/AO」では、コンテンツの作成を、日本側だけでなく、HISS側でも担当する。汪楠・軟件事業部技術本部本部長は、「中国企業は、HadoopやOpenStackなどのOSSを活用して、独自のシステムを構築しているケースが多い。こうした独自システムの運用自動化に対するユーザーのニーズに、現地で迅速に対応できることが当社の強み」とアピールする。HISS側だけで対応しきれない場合でも、日本側と密な連携をとれる体制を敷いているので、ユーザーは安心してシステムを導入できる。

 保守サポートも同様だ。日本側とHISSのサポートメンバーは密接に連携。そのうえ、陶晶・軟件事業部客戸支援中心高級項目経理が、「毎年数百件の運用・管理に関連する問い合わせを受けるが、この約90%はHISS側で自己解決している」というように、中国側のサポートレベルは高い。HISSの保守サポートメンバー人員は、全員が日本語能力試験の1級(N1相当)を保持しているため、問い合わせを日本側にエスカレーションする場合も意思疎通はスムーズで、ユーザーに対しても日本語と中国語の2か国語で応対できるようになっている。また、定期的にユーザーを訪問し、保守サポートの品質に関する不満・意見をヒアリングすることでサポート品質の改善も行っている。

日系SIerの付加価値提案を支援

陶晶
軟件事業部客戸支援中心高級項目経理
 需要の顕在化によって、ますます存在感が高まってきた「JP1」。日系SIerにとっては、中国企業に提案する際の付加価値として活用できそうだ。最近では、中国企業に向けて、独自のソリューションやサービスを提供する日系IT企業が増えているが、林副事業部長は、「日系IT企業に共通する強みは、高い品質にある。商材に『JP1』を組み合わせていただくことで、さらに高品質な付加価値提案をしてほしい」と語る。「JP1/AO」ではコンテンツの作成によって、自動化の対象とする運用操作を追加できる。SIerが自社商材のコンテンツを作成して「JP1」の運用自動化とセットにして提供すれば、競合との差異化を図ることができる。

 また、日系企業に提案する場合にも、「JP1」は魅力的な商材だ。ネットワーク監視の機能が新たに加わり、システム全体を監視対象とすることが可能になり、「中国でも日本と同じ品質の運用管理を実現したいというユーザーのニーズにお応えできるようになった」(林副事業部長)。

 日系企業・中国企業のどちらに対しても販路が拡大しつつある「JP1」。今後も、中国で売れる日系IT企業の商材としての立ち位置を高めていきそうだ。


※1 JP1/AO:JP1/Automatic Operation
※2 JP1/AJS3:JP1/Automatic Job Management System 3




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