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2016/02/25 09:23

[週刊BCN 2016年02月22日付 Vol.1617 掲載]

Special Issue

<プリンタメーカー座談会 2016>「課題解決のためのプリンタ」が求められる時代に (1/4)

 国内プリンタ市場ではコモディティ化が進行し、製品単体の訴求では拡販が難しくなってきている。そこで近年プリンタメーカーが力を入れているのが、特定の業種・業務に特化したソリューションや、ユーザーの利便性とパートナーの収益性の両面でプラスとなる新たな保守サービスの提案だ。2016年、各社が注目する業界、そして戦略的に推進する売り方にはどのようなものがあるのか。エプソン販売、キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)、ブラザー販売、リコージャパンの担当者に聞いた。


出席者(写真左から)

エプソン販売 北村光一 販売推進本部 BP MD部 部長
キヤノンマーケティングジャパン 沢田泰一 ビジネスソリューションカンパニー オフィスデバイス企画本部 ページプリンタ企画部 部長
ブラザー販売 大澤敏明 マーケティング推進部長
リコージャパン 石田貴彦 ビジネスソリューションズ本部 プリンター事業推進室 室長

司会・進行/『週刊BCN』編集委員 谷畑良胤
写真/大星直輝

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http://www.seminar-reg.jp/bcn/survey_printer_rt2016/

市場全体では厳しくも復調の兆しを感じた2015年

──はじめに、自社の強みと現在の注力製品をご紹介ください。

北村(エプソン販売) オフィス用途向けの定額プリントサービス「エプソンのスマートチャージ」をはじめ、A3レーザープリンタから、特定業種・業務向けの小型機種まで、ビジネス顧客のニーズに応えられる幅広いラインアップが強みだと考えています。今年に入って、大容量インクタンクの「エコタンク」を搭載したインクジェットプリンタを発表しましたが、このモノクロモデルは業種・業務向けの売上拡大にもつなげたいと考えています。ビジネスインクジェットプリンタではA3カラーモデル「PX-M7050/S7050」シリーズ、レーザープリンタではA3カラープリンタ「LP-S8160」「LP-S7160」シリーズ、小型インクジェットではA4カラーモデル「PX-M840F/S840、PX-M741F/740F/S740」シリーズが現在の主力です。

沢田(キヤノンMJ) パーソナル向けのインクジェットプリンタから複合機まで豊富なラインアップを揃えていることです。お客様のさまざまなニーズにお応えできるよう、レーザープリンタの「Satera」ブランドだけでも約40の機種をご用意しています。昨年5月に高速出力対応のA3カラーレーザープリンタ「LBP9950Ci」「LBP9900Ci」をラインアップに加え、ご好評いただいています。また、モノクロ機も、A3の「LBP8700」シリーズを中心に幅広いラインアップを揃えています。

大澤(ブラザー販売) 当社はコンパクトかつ高性能な、コストパフォーマンスの高い製品群が特徴で、ワールドワイドでSOHO市場を中心に好評いただいています。インクジェットからレーザープリンタまで全46機種揃えており、今後はこれをビジネス向けソリューションの形で展開し、伸ばしていこうと考えています。代表機種はA3インクジェット複合機の「MFC-J6973CDW」、カラーレーザーの「HL-L8250CDN」、モノクロレーザーの「HL-L2365DW」などです。

石田(リコージャパン) カラー/モノクロ、レーザー/ジェルジェットのいずれの領域でもビジネス向けのさまざまな機種を用意していますが、特定業務向けの商品開発にはとくに力を入れています。例えば、用紙の盗難を防止するカギ付トレイを採用した「TE(トレイロックエディション)」、調剤薬局向けで薬袋印刷に対応した「ME(メディカルエディション)」、店舗向けで少々手荒に使われても大丈夫な「KE(堅牢エディション)」など、一つの機種に対しても業種・業務のニーズに応じたバリエーションをご用意できるのが強みとなっています。

──2015年を振り返ると、売れ行きや市場の反応はいかがでしたか。

沢田 2014年は消費増税前の駆け込み需要、WinXPサポート切れなどの特需があり、対前年の台数では減少しましたが、2015年はそれも織り込み済みでしたので、ほぼ計画通りの着地というところです。ビジネスプリンタ市場は飽和に近い状況ですが、そんななかでも成長していくためにA3カラー対応の高速機というこれまで当社になかったゾーンに製品を投入しています。システムと連携した販売を強化しており、今までなかなか入り込み切れなかった医療や製造の現場、流通小売市場にも導入が進んでいます。

石田 年間通してみると、「我慢の年」になったのかなと。大きな入れ替え案件がなく、MIF(市場稼働台数)が固定化していると分析しています。ただ、2015年度上期は苦しかったですが、上期にモノクロ機の新製品ラインアップが出揃ったことで、医療や自治体向けの案件が生まれていることから、この3月末に向けて盛り返しがみえてきました。新製品の仕込みはできましたので、2016年は期待できると思っています。

北村 ビジネスプリンタ市場全体では、公共案件を含めて減速感があります。当社では、レーザープリンタはA4機を絞ったこともあり、市場全体とほぼ同じ動きで、カラーレーザーはローエンド機種が伸び、モノクロレーザーも案件が小粒化しているという傾向でした。ただ、インクジェットプリンタが伸長したことで、全体としては前年を上回ることができました。

大澤 昨年前半は厳しかったものの、後半でレーザー複合機がもち直したことで、来期につながるという意味ではそこそこよかった年ではないかと思います。数量的には、A3フルサイズのインクジェット機がボリュームを伸ばしました。

新しい保守形態が浸透 キャンペーンには確かな効果

──売り方という側面では、昨年力を入れた施策にはどのようなものがありましたか。

石田 定期交換部品やトナーの代金を含んだ保守システム「M・PaC」に力を注いでいます。カラーに加えてモノクロにも対応機種を投入したところ、予想を超えた大幅な販売増となって、うれしい誤算でした。リモート管理サービスの「@Remote」と組み合わせたトナー自動配送サービスなども、管理コスト低減につながっておりスムーズに受け入れられていると感じています。

北村 昨年、「エプソンのスマートチャージ」ではプリンタタイプを拡充し、プリンタでのチャージビジネスを展開しました。A3コピー機では、一般告知をしている施策ではないのですが、「エプソンのスマートチャージ」の2週間無料お試しキャンペーンを実施し、キャンペーンにお申し込みいただいたお客様の85%がそのまま本契約に進んでいただいています。「ビジネスにインクジェットが本当に使えるのか」と疑問に思っているお客様への有効なご提案となっています。9月にはビジネスインクジェットとして初めてキャッシュバックキャンペーンを実施しご好評をいただきました。また現在、年度末需要の刈り取りキャンペーン「お得祭り」を実施していますが、今シーズンは例年より1か月早めて12月からスタートしており、12月は対象商品の伸長率が大変よい実績を示しています。

沢田 当社では昨年「Satera」と、ビジネスインクジェットプリンタ「MAXIFY」一体の施策としてキャッシュバックキャンペーンを実施して好評を得ました。一方、この先も継続的に成長していくためには、特定業種・業務市場でのMIF拡大がテーマです。カラープリントの比率が高く、トータルのプリントボリュームが多い市場で存在感を出していきたいと考えています。

大澤 「ぐるなび」の加盟飲食店を対象とした調査で、「メーカー別複合機設置率」のナンバーワン※を2年連続で獲得することができました。店舗の狭小空間にも導入できるコンパクトさが評価された形ですが、このような調査データを活用したプロモーションを積極的に行っています。また、キャッシュバックキャンペーンも好評いただいています。

インクジェットでビジネスを変えていく。オフィス製紙機「PaperLab」も今年中に投入する


エプソン販売
北村光一
販売推進本部
BP MD部
部長

ビジネスインクジェットプリンタ、ページプリンタ、スキャナなどのマーケティングを担当。




エプソンのスマートチャージ
A3プリンタ(フルセット)
月額1万円(税別)
導入コスト無料、インク代/保守込みのプリントサービス。高速印刷、低消費電力で、水に強い顔料インク採用。A3プリンタ以外に、A3複合機/A4複合機/A4プリンタも用意。
※加盟飲食店300店舗を対象。調査期間は2015年10月19日~29日


A3カラーページプリンタ
LP-S7160
価格:オープンプライス
60万ページの高耐久に加え、コンパクトながらカラー・モノクロともに約30枚/分の高速印刷を実現。ビジネスで高い生産性を発揮するA3カラープリンタ。


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