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2016/12/22 09:09

[週刊BCN 2016年12月19日付 Vol.1658 掲載]

Special Issue

<サーバーメーカー座談会2016>サーバーはIoT時代のプラットフォーム クラウドとのハイブリッド環境に需要あり (1/3)

 『週刊BCN』で恒例となっている「サーバーメーカー座談会」に、今回は有力メーカー3社のキーマンが参加し、市場の状況やさまざまなトピックをテーマに語り合っていただいた。サーバー市場は、クラウド化で大きく変化し、ビジネスモデルも含めて対応を迫られている。一方、IoTに絡んだ新たな需要も生まれている。今後、各社は何を重点に置き、どのようにビジネスにつなげていこうとしているのか。パートナー連携や支援策などを含め、製品・販売戦略について、活発な議論が展開された。(司会・進行/『週刊BCN』副編集長 佐相彰彦)

レノボ・ジャパン
星 雅貴
データセンター・ソリューション
事業本部
ビジネス開発本部
本部長

http://www.lenovojp
.com/business/product/
server/

NEC
渡辺一敏
パートナーズプラットフォーム
事業部
ITソリューションマーケティンググループ
シニアマネージャー

http://jpn.nec.com/pcserver/

デル
魚田直良
マーケティング統括本部
法人マーケティング本部
ソリューションマーケティング
マネージャー

http://www.dell.co.jp/

マーケットが求めるソリューションをつくる

──調査会社によると、2015年のサーバー市場は台数ベースで微減ですが、金額ベースで7.3%の成長でした。ただ、今年は厳しい状況で、とくに第2四半期が20%もの大幅減です。15年度および16年上期の販売状況と販売施策を教えてください。

魚田(デル) 当社は第2四半期に台数で4%の成長でした。力を入れてきたパートナービジネスへのシフトが牽引しています。施策については、製品で「バリュー」「ボリューム」の2本立てで臨みました。バリューでは、「Blueprint」というワークロードに最適化したモデルを用意して、仮想化、ビッグデータ、HPCなど七つのソリューションを展開、それが第3四半期になって成果に現れてきました。ボリュームでは、小口案件を掘り起こす発掘活動を6月にスタート。バナー広告の強化に始まって、各マーケティング活動を連動させる取り組みを行い、ビジネスにつなげてきました。 

 パートナー支援策では、1月に東京・大阪でDell Partner Forumを開催して、大々的にパートナービジネスへの転換を宣言。7月には、SEの方々向けDell Future Ready Technologies Seminarを開催。さらに、全国数十か所でパートナー様に向けたイベントを開催し、津々浦々の顧客開拓に取り組んでいます。同時に、当社ラボで教育やトレーニングも頻繁に実施しています。

星(レノボ・ジャパン) レノボのサーバーおよびストレージ事業は14年10月にIBMから事業譲渡を受けて2年が経過しました。事業譲渡後、一時的にシェアにおいては厳しい時期もありましたが、お客様や販売パートナーの皆様にどのような価値を提供できるかを考え、継続的に取り組んでいます。

 製品面では、4月に米国で事業体の名称を「データセンターグループ」に変更し、データセンター(DC)向けソリューションへ注力し始めました。これは、DC事業者だけでなく、一般企業のデータもオンプレミスを含めてDCに集約されることを念頭に置いたものです。今後5~6年の間に、統合管理性に優れ、企業に大きなメリットをもたらすソフトウェア定義型インフラ(SDI)が急速に伸びると予想されるため、レノボではとくにこの分野に対応した製品群の拡販に注力しています。例えば、Nutanixとの協業によるアプライアンス製品「Lenovo Converged HXシリーズ」を1月に発売しましたし、秋には、クラウディアン、ネクセンタとのSDSアプライアンス「Lenovo Storage DXシリーズ」も出荷を開始しました。

 パートナー支援策としては、ハイパーコンバージド製品を差異化に据えて、新たなパートナー様との協業も積極的に進めています。パートナー様向けへのコミュニケーションの強化や各種トレーニングの充実を図ったり、共同マーケティング活動を展開したりすることで、需要喚起から案件の開拓を行っています。SDI関連の事業は、パートナー様やお客様向けの施策が功を奏して、おかげさまで順調に伸びています。



渡辺(NEC) 15年は台数はそれほど大きくは伸びなかったものの、金額面は好調でした。製品だけでなく、さまざまなソリューションの形にして提供することで、お客様に価値を理解していただけるような施策に注力しました。

 例えば、15年7月に開設した「パートナーズISVビジネスセンター」を通じて、中堅・中小に強いISVの方々と、当社のアセットを組み合わせることで、お互いがこれまでアプローチできていなかった販売先を開拓しあう関係を構築しました。また、販売パートナー様が売りやすいように、NECのIaaS型クラウドサービス「NEC Cloud IaaS」の利用権をパッケージ化した「Express5800/CloudModel」をつくったことも、販売に貢献しました。

 16年は上期は苦戦したものの、7~9月は少し盛り返しています。ただ、今後のビジネスモデルを考えた時、われわれが新しい需要を生み出すような施策を打たないと、国内市場の右肩上がりはないと思います。

 今、具体的に取り組んでいるものの一つがセキュリティです。標的型攻撃への対策となる商材をつくり、セキュリティに強いパートナー様と組んで販売を進めています。もう一つはIoTです。IoTでパートナー様とどう組むかは難しい課題ですが、当社の顔認証技術を使用したセットモデルをつくって、担いでもらうようにしています。

ユーザー企業の新たなニーズそれは「統合型製品」「エッジ」

──注力している分野や新規開拓を目指している分野を教えてください。

渡辺 新分野ということでは、前述した顔認証エンジン「NeoFace」とのセット販売を進めています。顔認証には、カメラが必要で、カメラメーカーの設置工事などを担う方々、つまり従来とは違うカメラ系販売チャネルに扱ってもらうことになります。これまでとは違う新しいサーバーの売り方へと向かっており、新市場の開拓につながることを期待しています。

魚田 レイテンシの制約から、エッジでのデータ処理というニーズがあって、その需要の掘り起こしを進めています。SSD搭載サーバーのキャンペーンを実施したり、拠点向けコンバージド製品「PowerEdge VRTX(バーテックス)」を拡販しています。すでに、GEヘルスケア・ジャパン様の画像診断支援システムに「VRTX」が採用されるなど、成果が出ています。また、SDN/NFVのようなネットワークの仮想化ソリューションや、EMCとの統合を生かして、サーバーとスケールアウト型NAS「Dell EMC Isilon」を組み合わせての医療業界や映像業界など向けデータレイクソリューションにも力を入れています。

 コンバージド製品「HXシリーズ」は、例えば、Nutanixの正規代理店も当社製品を高く評価し、推奨してくださっています。評価の背景にあるのが当社製品の保守体制です。当社の保守は、事業移管後もIBMに委託しており、それがお客様/パートナー様の安心につながっています。また、当社はストレージの比率が他社に比べて高くないので、ストレージソフトウェアベンダーと協業して効率的にスケールアウトできるSDS(ソフトウェア・ディファインド・ストレージ)ソリューションの提供を進めています。
BCN Bizline 読者アンケート
『サーバーメーカー座談会2016』に関するアンケート
http://www.seminar-reg.jp/bcn/survey_servermaker2016/

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