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2017/02/09 09:10

[週刊BCN 2017年02月06日付 Vol.1664 掲載]

Special Issue

ソフトバンク コマース&サービス 空の産業革命として注目のドローン現状と課題、今後の展開を紹介

 空の産業革命としてドローンが注目されている。2016年4月にドローンビジネス相談センターを開設し、市場に本格参入したソフトバンク コマース&サービス(ソフトバンクC&S)は、ドローン本体から、周辺機器、ソフトウェア、法人向けサービス、操縦者育成トレーニングも提供している。「BCNフォーラム」のセッションでは、ICT事業本部MD本部ドローン&ロボティクスマーケティング室の湯浅昭吾氏が、産業用ドローンの現状と課題、今後の展開について講演した。

ドローン活用のサービスが拡大

湯浅昭吾
ICT事業本部MD本部
ドローン&ロボティクス
マーケティング室
 まず、湯浅氏はドローン市場の現状を説明した。市場予測では16年度の199億円が20年度には1138億円に急拡大する。とくに注目すべきは、機体本体よりもドローンを活用したサービスが最も大きな市場になることだという。産業別では、日本は昔から無人ヘリによる農薬散布が大半を占めてきたが、今後は測量、点検、検査の市場が拡大するとした。

 ドローンは産業用とホビー用に大別できる。産業用とホビー用との大きな差は、安定飛行が重視で、事故防止のためGPS自立制御、自動帰還/追跡、プログラム飛行、衝突回避の仕組みが搭載される点だ。なお、現状の性能は数10分程度の飛行時間、積載重量は5~10kgという。

 世界のドローンメーカーとシェアをみると、DJI(中国)、Parrot(仏国)、3DR(米国)の3社で8割以上を占める。とくに、民生用でシェア7割をもつDJIは技術力の高さに定評がある。ソフトバンクC&Sはこれらトップメーカーの国内正規代理店であるほか、他の国内外メーカー製品の取り扱いを順次拡大している。また、ドローンの保証・保険も付けて、購入した日から飛ばせるよう「Droneスターターパッケージ」を用意する。

 ドローンの活用は、単なる空撮であれば20~30万円だが、業務に特化した活用へと進むと、数百万円とビジネスの規模が拡大していく。

さまざまな場面での活用に期待

 ドローンのビジネス活用は始まったばかりで多くが実験段階。しかし、今後の活用が期待される分野として湯浅氏は、点検、測量、農業、災害対策などをあげている。

 まず、点検では、これまで目視で行っていた高所点検の代行で、人が行う回数を減らすことで事故の予防となり、人的、経済的コストも減らせる。また、赤外線カメラを使えば、温度差の分析で太陽光パネル(メガソーラー)などの施設保全にも活用できる。このほか大規模倉庫では、コードの読み取りによる在庫点検にも応用できる。

 測量は最も期待の市場だ。航空機やヘリを使用していたものをドローンに置き換える。ソフトバンクC&Sでは、建設・土木測量向けのドローン自動操縦・自動撮影アプリ「Site Scan」(3DR製)を扱っており、撮影した多くの2Dの写真を3D変換して測量データ生成する仕組みを250万円程度のパッケージとして提供する。

 農業では、農薬散布業務でのドローン活用に加えて、クラウドサービスと連携した精密農業が期待されており、空撮画像の分析で高収益化を目指す。

 できるだけ早い段階で実用化が期待されているのが災害対策だ。人が容易に近づけない火山などに独立・自動航行することで早期の情報収集を可能にする。

 ソフトバンクC&Sでは、橋梁点検など狭所作業や衝突によって商品を傷つけないように点検することが可能な球体フレームの製品もラインアップ。また、空撮代行サービスも用意してニーズに応える。「ドローン活用のキーワードは、コスト削減や危険軽減だけでなく、“空”の有効活用である」と湯浅氏は強調している。

航空法への対処もカギ

 ドローン活用には飛行ルール、航空法が問題となる。15年12月に施行されたドローンに関する航空法では、飛ばす場所、飛ばし方を規制している。対象のドローンは200g以上の製品で、人口集中地区、高度150m以上を飛行不可空域として、飛行には国土交通省へ申請・許可が必要だ。

 ビジネスにおける飛行許可申請の場合、一般的に期間を年間包括申請、場所を全国包括申請するのが一般的である。それは場所・日付指定での申請から許可までに2~3週間が必要で、天候による日程の変更や場所が多岐に渡る場合、柔軟に対応できないた めだ。

 「当社では、飛行申請代行サービスを用意している。申請のほか、法律・条例を熟知した専門家が飛行に関する適切なアドバイス・交渉を行い、ユーザーでは判断が難しいグレーな部分をはっきりさせる」と湯浅氏。

 また、安全運航のために講習などの各種サービス、点検・保守などのサポートプランも全国のベンダーと協力して提供する。また、全国でパイロット養成トレーニングを開催している。

 湯浅氏は、「法人向けドローンの本格普及に向けて、さまざまな課題をクリアにするため、統一された情報発信と相談窓口を用意して、一気通貫で提案できる『ハブ』の役割を果たす」とアピールしている。16年4月にドローンビジネス相談センターを開設しているが、17年1月にはウェブサイト「DroneBank」の公開も開始している。

 最後に湯浅氏は、「パートナー様とともに市場を創出していく。産業用ドローンの進歩は目覚ましく、活用するとどんなことが起こるか、ぜひ考えを巡らせてほしい」と語り、講演を締めくくった。

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