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2017/03/09 09:07

[週刊BCN 2017年03月06日付 Vol.1668 掲載]

Special Issue

<プリンタメーカー座談会 2017> 特化したソリューションで需要を掘り起こす (2/3)


――とくに好調だった分野、機種はありますか。

北村 文教と公共です。文教向けではレーザープリンタからインクジェットプリンタへの転換を提案し、一昨年から少しずつ案件が増えています。また、民間でモバイルプリンタの活用が広がっています。持ち運び用途だけでなく、省スペースのカウンター用途に採用されています。

寺久保 前述したように各ジャンルに向けてA3、A4の高速機を投入したことです。当社にとっては新たなゾーンでもありますが、目標通りに市場開拓ができたと考えています。

古賀 カラーの50PPM機「DocuPrint C5000 d」などの上位機種が好調でした。具体的には、流通業においてプライスカードや商品の訴求に活用されています。プライスカードは1日のなかでも頻繁に改定されますし、商品の訴求もできるだけきれいに出力したいというニーズにマッチしているようです。また、医療分野でも、医療システムのなかでの出力機器というニーズが出てきました。

――成果につながった販売施策はありますか。

古賀 一昨年から取り組んでいる訪日外国人向け免税の出力申請です。免税販売に必要な帳票の作成業務を効率化するため、ドキュメントハンドリングソフトウェア「DocuWorks」を活用し、スキャナとも連携させるソリューションを、ベンダーの方々と協力して提供しています。

寺久保 業種攻略はうまくいっています。流通小売分野ではキヤノンPPSの「ポップエース」というPOPアプリケーションとカラー高速機の組み合わせ提案、医療分野ではキヤノンITSメディカルのレセコンシステムとの連携、というように、グループのリソースを活用した複合的な提案手法が浸透してきました。これが、既存のデバイス主体のビジネスにアドオンされる形で成果となってあらわれています。

 また、昨年12月には、オフィス機器の状態をリモートでモニタリングする無償の新サービス「リモート・サービス」を開始しました。トナーの残量やエラー内容を検知して、ダウンタイムを削減する、いわゆるIoTソリューションの展開が始まっています。

北村 ビジネスモデルになりますが、昨年2月に発表したエコタンク搭載のプリンタのコンセプトが成果をあげています。とくに、大量の印刷をするSOHOのお客様、個人使いのお客様から評価されて、レーザープリンタやインクジェットプリンタからのスイッチが進んでいます。

――16年の実績に対する満足度は?

北村 全体として成長できたことはよかったのですが、インクジェットへの転換がまだ十分には浸透できていない点が課題です。

寺久保 本体出荷では満足できませんが、消耗品は伸びましたので、トータルでは成長することができました。事業全体ではまずまずです。

古賀 台数は確保できました。反省点を上げるとすれば、パートナーの方々に、富士ゼロックスが扱う幅広い出力環境をしっかりとご提案できなかったことです。

アプリケーションと組み合わせソリューションを拡大

――今後の製品戦略の方向性、注力機種や新製品について教えてください。

古賀 クラウドサービスとの連携です。背景に、ユーザー環境のマルチデバイス化があります。14年くらいから業務での使用が増えたことで、さまざまなスマートデバイスから直接、出力する需要が出ています。こうした使用環境の変化にしっかり対応していきます。

 業種別では医療、製造業に注力します。とくに、製造拠点の海外移転が進むなかで、海外の協力会社で、(日本の本社と)同じ図面を出力したいという要望が高まっています。そうした製造業ならではのサプライチェーンにフォーカスし、図面システムと連携した提案を進めたいと考えています。出力に「DocuPrint CP310 dw」、図面の保管にスキャナというように、システムの縦系のソリューションを狙っています。

寺久保 新製品として多くの機種を投入してきましたし、今後も、高速機をはじめ従来機の刷新に積極的に投資していきます。とくに、高速機とのかけ合わせで業種攻略を推進することがビジネスの核と考えています。

 もう一つは、「リモート・サービス」を通じて、顧客ニーズをいち早く捉えて、先手を打って、お客様に提案したいと考えています。同時に、サポート時の迅速な対応など、ユーザビリティの向上にも役立てていきたいと思います。

北村 以前から訴求し続けているインクジェットで、オフィスのプリンティングを変えていくことに注力していきます。そのために、すでに展開している「エプソンのスマートチャージ」をはじめ、現在、開発中のラインヘッドを搭載した製品(2017年2月2日リリース)を中心に、インクジェットの価値をより高めて、拡大していきたいと考えています。

 業種別のお客様に向けては、小型化やデザインなどで、まだまだ見直しの余地があると考えており、それを新製品に反映させていきたいと思います。

――プリンタビジネスと親和性が高いIT商材で、注目しているものはありますか。

北村 クラウド連携が加速していることですね。例えば、スキャナとの親和性の高い、旅費や領収書精算のクラウドサービスを取り込み、プリンタと連携していけるのではないかと考えています。また、お客様の課題は多種多様で、その解決に向けては、当社がもつ入出力のソリューションだけではすべてをカバーできないので、ソリューションベンダー様と協業していきたいと思います。

富士ゼロックス
古賀 優
マーケティング部
統合マーケティング推進室
室長

「DocuPrint」と複合機を含む国内マーケティング、販売企画を担当
FUJI XEROX=http://www.fujixerox.co.jp/



寺久保 前述したグループ会社のものだけでなく、パートナー様がもつ業種特化型のアプリケーションを中心に連携を強めていきます。当社の強みである豊富なプロダクトをどう組み合わせてソリューションにするかをテーマに取り組みます。

古賀 シングル機と基幹系にフォーカスしていきます。そのためには主要なパートナー、パッケージメーカーの方々との連携が重要です。とくに、基幹系の出力ではセキュリティの担保が不可欠ですから、パッケージメーカー様の製品と当社の認証カードを組み合わせて、お客様に提案していきたいと思います。

――モバイルデバイスからの出力に対する対応は、いかがですか。

古賀 かなり増えてきました。とくに、働き方の変化で、働く場がオフィス外にも移るなか、モバイルデバイスを活用した出力の需要は、さらに増えると考えています。

寺久保 現状は、出力が爆発的に増えているという感覚はありませんが、今後、確実に増加するでしょう。そのニーズに対応するため、モバイル印刷・スキャンアプリの「Canon PRINT Business」をはじめ、先行投資で出力環境を整えています。

北村 当社も「Epson Connect」というクラウドサービスを用意して、出力の多様なニーズにしっかり対応していきます。


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http://www.seminar-reg.jp/bcn/survey_printer_rt2017/

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