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2017/04/13 12:00

[週刊BCN 2017年03月27日付 Vol.1671 掲載]

Special Issue

見守りやおもてなしにも広がる映像データの新たな活用

~世界No.1のスピードと精度※1を誇る顔認証技術を搭載した映像プラットフォームを提供~





 NECとキヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)はビデオマネジメントシステム分野で協業し、2016年11月、「ビデオマネジメントシステム導入セット(VMS導入セット)」を発表した。ネットワークカメラが防犯だけでなく「おもてなし」「見守り」などの用途にも広がりつつあるなか、単なる動画の記録にとどまらず多彩な活用を可能にする基盤として、大規模から中小規模まで幅広いユーザーへ提案していくという。

※1:米国政府機関主催のコンテストでトップ評価を獲得

高度な映像データの手軽な活用へ大規模から中小規模まで対応

 日本の監視カメラ市場では、アナログ接続の専用レコーダー(DVR)から、IPネットワークを応用したデジタル専用レコーダー(NVR)へと主流が移っているが、あくまでも録画のための閉じたシステムという段階にとどまっており、映像データの活用には限界があった。しかし、近年では画像認識技術が急速に発展してきている。そこで注目されているのが、録画にとどまらず多彩な画像認識技術などを駆使して映像データの活用を図る、ビデオマネジメントシステム(VMS)と呼ばれる次世代のシステムだ。すでに海外では広く利用されており、日本でも今後数年で普及が進むと期待されている成長市場である。

 NECとキヤノンMJの協業によるVMS導入セットは、海外市場で実績豊富な映像管理ソフトウェア「XProtect」を採用したものだ。開発元は、2014年にキヤノングループ入りしたVMS大手のMilestone Systemsで、さまざまなメーカーの5000種類ものネットワークカメラが接続でき、大規模環境から中小規模まで幅広く対応、9年連続世界トップシェア※2を誇る。これをNECのIAサーバー「Express5800シリーズ」にあらかじめインストールし、アプライアンスサーバとして提供することで、中小規模の環境でも容易に導入できるようにしたのが本セットだ。ハードウェアには、4コアのCPU「インテル® Xeon® プロセッサー E3ファミリー」を搭載。高度な処理性能が必要となる画像認識にも大きな効果を発揮している。また、HDDの二重化(標準)のほか、防塵フィルタや冗長電源などにも対応、24時間稼働が前提となる監視カメラ映像管理にふさわしい信頼性も備えている。

※2:オープンプラットフォームIPビデオマネジメントソフトウェア分野において9年連続でトップシェア。【出典】IMSリサーチ社(IHS)「World Market for CCTV and Video Surveillance Equipment(2016)」


中小規模ユーザーに適した規模感かつ多彩なオプションを搭載

NEC
青野雅明
パートナーズプラットフォーム事業部
エキスパート

 VMS導入セットは両社の販売網で提供され、カメラやスイッチなど、両社の多彩な関連ハードウェア/ソフトウェアサービスもオプションとして用意されている。その一つ、NECの顔認証エンジン「NeoFace」を活用したソフトウェアは、VMSに顔認証機能を組み込むことで、リアルタイム映像や録画データのなかから特定人物を検出するなどの映像活用を可能にするものだ。

 NECでは顔認証技術を20年以上にわたってビジネスとして展開、近年では世界No.1のスピードと精度※1を誇り、これまで主に空港やスタジアムなどの大規模環境で採用されるなど、豊富な実績を誇る。

 NECの青野雅明・パートナーズプラットフォーム事業部エキスパートは、「昨年、顔認証システム導入セットというセット商品をリリースして以降、中小規模のお客様からもお問い合わせが急増している。今回発表したVMS導入セットに顔認証エンジンを連携させることで、お客様にも販売パートナーにもさらなる付加価値を提供していければと考えている」と説明する。

キヤノンマーケティングジャパン

加瀬俊二
NVS企画本部 NVS企画部 課長
 協業パートナーであるキヤノンMJも、NECの顔認証技術を重視している。キヤノンMJの加瀬俊二・NVS企画本部NVS企画部課長は、「顔認証のような高度な技術は日本でも引き合いが増加中で、今後数年はこの傾向は高まっていくと感じている。NECとはさまざまな規模のプロジェクトで一緒に取り組んできた間柄。昨年秋にサッカートーナメントの決勝戦においてウォークスルー顔認証の実証を共同で行った実績もある」と話す。

 こうした一連の協業が、今回のVMS導入セットに結実した。XProtectには、利用環境に応じた複数のエディションが存在するが、本セットには最大48台までのカメラを接続可能なシングルサーバー版「Express」エディションが搭載される。NECとキヤノンMJはそれぞれ数種類のセットモデルを用意しており、スペックによって差はあるがカメラ数台から十数台程度の環境に適しているという。小規模な店舗で一般的な台数だ。

顔認証技術が扉を開く新たな映像活用の可能性

NEC
服部陽次
パートナーズプラットフォーム事業部主任

 ラインアップの一部には、顔認証オプションを最初から搭載しているモデルもある。本オプションを使うことで、店舗や施設の出入口を捉えたリアルタイム映像から、出入りする人物を特定したり、XProtectで録画済みの映像データから特定の人物を探し出したりすることが可能だ。

 「顔認証を使えば、宿泊施設や飲食店などではリピーターへ柔軟なおもてなしを実現できるほか、大型商業施設では、許諾済みの顔写真をもとに、膨大な録画データから即座に迷子を探すことも容易になる。介護施設では、入所者の不用意な外出を迅速に検出したり、家族などの訪問を把握したりと、職員の支援に役立つ。いずれも単なる防犯カメラにはない付加価値を実現する」と、NECの服部陽次・パートナーズプラットフォーム事業部主任は説明する。

 ほかにも、生産現場で顔認証による人物識別と合わせて作業の様子を記録しておき、問題発生時のトレースや技能継承といった活用も考えられる。アイデア次第で既存業務を高度化していくことが可能となるのだ。

 NECにとって、こうした顔認証技術の活用を容易にする基盤が、キヤノンMJのXProtectということになる。またキヤノンMJにとっては、XProtectやカメラ技術に、世界一の顔認証技術という価値を付け加えることができる。両社の協業でつくられた本セットによって、SIerは提案や構築が容易になり、ユーザーにとっては顔認証技術を含むVMSのメリットを手にしやすくなる。


イメージングのプラットフォームとして今後もさらなる付加価値を提供していく

 キヤノンMJではVMS導入セットを、同社が得意とするカメラ技術を用いたネットワークカメラソリューションの一環として位置付けている。XProtectは、オープンプラットフォームとして設計されており、カメラのサポート範囲が広いことからNVRからVMSへのリプレースとしても使いやすく、サードパーティ製も含むアドオンに対応しているため機能追加も容易だ。また、世界130か国で販売されており、多彩なアドオンが開発されている。今回の顔認証オプションも、アドオンとしてXProtectに組み込まれるものだ。

 「キヤノンMJでは、XProtectをイメージングソリューションの『プラットフォーム』と捉え、新たな価値を提供することによって、社会が抱えるさまざまな課題の解決に貢献していこうと考えている」と加瀬課長は話す。

 さらにNECとキヤノンMJでは、今後もXProtectやVMS導入セットに、さらなる価値を付け加えていくことを検討しているという。加瀬課長は、「NECおよびキヤノンMJは、ほかにもさまざまな映像解析エンジンをもっており、XProtectというプラットフォーム上にそれらを取り込んでいく方針だ。さまざまなエンジンを容易に利用できるようになるだけでなく、組み合わせることで映像の活用の幅を広げることができる」としている。加えて、「NECにはPOSシステムや入退室管理システムなどもあり、こうした外部システムの取引明細やログ情報と映像ソリューションの組み合わせも、いろいろな可能性をもたらしてくれる」と続ける。

 これまで監視カメラといえば、施設や建物の付属物という程度の感覚で設置されるものが多く、その映像もいざというときに備えて録画しておく以外、ほとんど活用されてこなかった。映像解析エンジンを多用途に、かつ容易に使えるようになれば、解析・活用を前提としたカメラの配置から提案していくことが可能になる。パートナーにとっても、より前向きなかたちでの販売機会が増大していくと期待される。

 「イメージングソリューションを通じて人々の生活がより豊かに、より便利になっていく時代になってきた。NECとしては、今回のVMS導入セットと顔認証エンジンは、まだ始まりに過ぎないと考えている。今後は、人物の属性識別や行動分析といったエンジンも遠からず組み込んでいくほか、両社のパートナーがもつソリューションも加えていく方針だ」と青野エキスパートは説明する。

※本製品によりカメラ撮影した特定の個人を識別できる画像データは個人情報に該当します。プライバシーに配慮するとともに、各種法令、規則、ガイドラインなどに沿ってご利用ください。
※Intel、インテル、Intel ロゴ、Intel Inside、Intel Insideロゴ、Xeon、Xeon Inside は、アメリカ合衆国および/またはその他の国における Intel Corporation の商標です。 
※本記事に登場する製品名は、一般に各社の商標または登録商標です。


ビデオマネジメントシステムの詳細はこちら

NEC http://jpn.nec.com/pcserver/appliance/vms/index.html
キヤノンマーケィングジャパン http://cweb.canon.jp/webview/lineup/milestone/index.html

●ビデオマネジメントシステム導入セットに関するお問い合せ
 NEC ファーストコンタクトセンター TEL:03(3455)5800
 受付時間:月~金(祝日、弊社休日を除く)9:00~12:00 13:00~17:00

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